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Wiiの失敗をWii Uは繰り返すか?(2ページ目)

Wiiはその世代の据え置きハードにおいて最も普及したトップハードでした。にも関わらず、後半勢いを失って、存在感を無くしています。なぜWiiは存在感を無くしてしまったのでしょうか。その理由を考えると、Wiiの次世代ハード、Wii Uの抱えている問題も、あらわになっていきます。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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減っていってしまった年間販売タイトル数

PS3とファイナルファンタジーXIIIの図

PS3はファイナルファンタジーXIIIが発売された2009年末から、プラットフォームに勢いがでてきたハードでした

Wiiはヒットしたハードだけど途中から勢いを失ってしまった、というご説明をしましたが、Wiiが勢いを失う理由は、かなり早い段階から顕在化していました。それは、ソフト発売本数です。コンシューマーゲームというものは、強力なコンテンツでハードが売れると、そのハードを買ったユーザーを目当てにまたコンテンツが集まり、それが良循環となって売れていきます。ニンテンドーDS(以下DS)を例にとると、パッケージソフトの販売タイトル数は、DS発売翌年の2004年が約110タイトル、翌2006年は約240タイトル、さらに2008年には約440タイトルにまでなります。

DSは携帯機ですから据え置きと簡単には比べられないんですが、トップハードというのはやっぱりこういう感じで発売タイトルが増えていきます。PlayStation2なんかは、さらにたくさんのゲームが発売されていました。

Wiiはというと、発売翌年の2007年が約100タイトル、翌2008年は約120タイトル、そこから、2009年はタイトル数が減ってしまって約100タイトル、2010年には約60タイトルにまで落ち込みます。Wii Uが発売された昨年はなんとたったの約10タイトル、Wii U発売直前の末期であるといっても、トップハードの終わり方ではありません。

ちなみに、PS3と比較するなら、2007年が約50タイトル、2008年が約80タイトルと非常に少ないんですが、2010年には約120タイトルとなり、ここでWiiと逆転が起こります、2012年は約140タイトルで、Wiiの最盛期よりもたくさんのゲームが発売されています。後半はPS3の方が盛り上がったよな、という感覚がある方は、色んなゲームが発売されて賑やかになっていっているのを感じているのではないでしょうか。

Wii Uはタイトル群を揃えられるか

ピクミン3の図

ピクミン3など、期待の新作はありますが、数が非常に少ないというのが難点です

Wiiの反省を踏まえるのであれば、Wii Uは、ハードをガツンと伸ばせるキラータイトルだけでなく、その周辺を固める中堅以下のタイトル群がたくさん揃えなければいけない、ということになります。

しかし、どうも現状のWii Uからは、豊富なソフト群というのは見えてきません。2012年末の発売以降、2013年1月のタイトルはコーエーテクモゲームスの真・北斗無双、2月はバンダイナムコゲームスのTANK!TANK!TANK!の1本ずつ。3月の発売タイトルは3本、その後の2013年発売予定タイトルも数本という状況。

ハード発売1年目ですし、任天堂は比較的発売時期が近づいてから情報を公開することの多いメーカーですから、まだ未発表のタイトルもたくさんあるとは思いますが、それでもこの数はあまりに寂しいでしょう。これを反映してか、Wii Uの週間販売台数は1万台を切ってしまうような状況にあります。

任天堂はマリオ関連シリーズや、大乱闘スマッシュブラザーズの新作など、強いコンテンツを多数持っていますから、どこかで大きな盛り上がりを作ってくるとは思います。しかし、強いタイトルが少数あるだけではその盛り上がりを維持できないということはWiiが証明しています。

しかも任天堂には、2013年にどうしてもWii Uを盛り上げなければいけない理由があります。
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