夜景・イルミネーション/東京のおすすめ夜景・イルミネーション

新生「歌舞伎座」 白が彩るライトアップの見所を解説(3ページ目)

2013年4月、待望の第5期歌舞伎座が開場します。歌舞伎座と背面の歌舞伎座タワーとから成る複合施設の名はGINZA KABUKIZA(ぎんざかぶきざ)。世界に誇る歌舞伎の殿堂の建築デザインは隈研吾氏。宵からはライトアップされた優雅な姿が銀座の街を彩ります。最先端技術と照明デザインが実現した季節毎に代わる繊細な白い光のバリエーションにご注目ください。照明デザインは石井幹子氏と娘の明理氏の豪華コラボレーションです。

成海 まお

執筆者:成海 まお

夜景・イルミネーションガイド


高品質のLEDで創られる最先端の光

LED素子(LED)は製造工程の温度などの微妙な環境により品質の均一化が困難です。そこで各LED素子メーカーでは品質ごとに選別して出荷しています。松坂牛のランク付けを思い浮かべていただくと分かりやすいかもしれません。LED照明器具はLED素子複数個によって作られますが、同じランクのLED素子で照明器具を作っても照明器具の品質にばらつきが出てしまうことが多々あります。品質にばらつきがあると照射した光の色にもばらつきが出ます。一定の高品質LED素子を揃えるのは簡単ではありません。石井幹子氏も「質の良い白色LEDのみ選りすぐった」と語っています。

では、歌舞伎座の照明、季節ごとの白色光の色合いはどのように創られるのでしょうか。それは色温度と関係があります。色温度というのは光の色を数値で表したもので単位はK(ケルビン)を使います。歌舞伎座の照明デザインは、夏の純白色は5000K、春と秋の温白色は4000K、冬の暖白色は3000Kという色温度を用いています。純白に限りなく近い5000Kからケルビン値を低くしていくことで段階的に温かい白色に変化させているのです。ぜひ、皆さんの目で、心で、観ていただきたいと思います。

LED(LightEmittingDiode発光ダイオード)や色温度について詳しくお知りになりたい方は照明・LEDガイド記事LEDって何なの?LEDの照明基礎知識1LEDの色温度を考えるをあわせてご覧ください。


次のページではGINZA KABUKIZAの建築、設備、機能についてもお話します

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