テクノポップ/アーティストインタヴュー

アーバンギャルド~生き残るための音楽(5ページ目)

アーバンギャルドが3枚のシングルに続き、新アルバム『ガイガーカウンターカルチャー』を10月24日(水)にリリース、そして全国ツアーへと。「今」が詰まった生き残るための音楽。処女と童貞の心は失わないアーバンの二人、浜崎容子さんと松永天馬さんにインタヴュー!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

コンクリートガールというスタンド、心待ち!

ガイド:
「処女の奇妙な冒険」……あざとくもチャーミングな確信犯。僕は漫画にそれほど詳しくないのですが、「ジョジョの奇妙な冒険」は、Perfumeのかしゆかのせいで全巻読破しました。「ジョジョ」は好きですか?

松永:
日常に「奇妙な冒険」が潜む、第四部が好きです! 鉄塔の男の回とか、少年誌連載とは思えないシュールさで。「コンクリートガール」というスタンドがジョジョに登場しないか、心待ちにしています、荒木先生。

浜崎:

「ジョジョ」については、実は私は詳しくはないのですが、もしも「処女の奇妙な冒険」というアニメがあったら……と、アニメのOPテーマをイメージしながら、自分なりにロック+奇妙な世界観を意識して作りました。

「怒り」を全て楽曲ぶつけました!

ガイド:
「血文字系」は、よこたん作曲の今までのアーバンとはちょっと趣が違うエレクトロディスコ。確かにアーバンのヴィジュアルモチーフは、血が滴り落ちる系が頻繁に出てきます。血文字系の人たちは、どこに生息しているのでしょうか?

松永:
ネット上に生息しています!
赤文字系が異性(男性)に受けるファッション、青文字系が同性(女性)に受けるファッションであれば、血文字系は生々しすぎて誰もが目をひそめるファッションです。ファッションはファッショであり、過剰な装飾はグロテスクともいえる。おしゃれ上級者のファッションは、得てして高度すぎて「ぎりぎりセーフ」だったりするのですが、血文字系ファッションは「ぎりぎりアウト」です。ピー音も入ってるし(笑)。

浜崎:
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浜崎容子

アーバンギャルドって、「生」について歌っている曲が多いですが、「性」については「少女」(の多くは実像がないもの)がほとんどで、「男性・女性」というテーマの曲は余りないなぁと思い、そこから着想しました。せっかくボーカルが異性同士なのだから、お互いの持つセクシャリティが前面に出る楽曲にしたくって。レコーディング時には私は勿論、天馬にも「色気」を意識して歌ってもらいました。トリップできる、をテーマに。あとはドラムが加入してからよりバンドサウンドになっていくアーバンギャルドに対しての、私なりのアンチテーゼです。


 
クレジットは“編曲:アーバンギャルド”となっていますが、実はこれは私ひとりで全て完結した曲で、楽器陣のパートが一切ない。メンバーの意見も敢えて一切聞かなかった。でもそれ(バンドアプローチへのアンチテーゼ)を受け入れてくれたメンバーに対しての敬意を表して“編曲:アーバンギャルド”なんです。私のわがままを聞いてくれてありがとうと。あと、この楽曲を作っていたときに色々ありまして……私、ものすごく怒っていたんです。だから、その「怒り」を全て楽曲にぶつけました。

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