ドラクエがたった40万本しか売れなかったという評価は無意味
前作にあたるドラクエIXはDS用タイトルとして発売されました
さて、ドラゴンクエスト(以下ドラクエ)と言えば日本にRPGというジャンルを根付かせたタイトルであり、ゲームを遊ばない人でも名前ぐらいは知っているシリーズです。それが今回、シリーズで初めてオンラインを主体とするゲームになりました。
気になる売上ですが、初週約40万本を販売、ちなみに前作に当たる「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」(以下ドラクエIX)は初週約230万本、累計で400万本を超えています。これを受けて、ドラクエシリーズはオンライン化して売上が大きく下がった、というような報道も見られました。オンラインゲームだから敬遠されたというような意見を掲載しているメディアもありました。
しかしそういった言い方は大変な間違いです。間違いというよりは、無意味と言った方が良いかもしれません。ドラクエIXから販売本数が下がったことは事実ですが、そもそもドラクエと比較すること自体が無意味なんですね。先に結論を言ってしまうと、初週で約40万本を販売したことは驚くべき大成功で、さすがはドラクエと言ったところでしょう。
では、なんで約40万本しか売れてないのに大成功なのかという話をしていきたいと思います。
今回のドラクエはMMORPG
最新作、ドラクエXはWiiで発売されてオンラインゲームに!
街や城に行くと他のプレイヤーがたくさん居て、「経験値稼ぎいきませんかー!」とか、「ボス倒しに行く人募集ー!」などの声が飛び交います。武器や防具は武器屋さんなどでも売っていますが、他のプレイヤーが作ったものをバザーでも売っています。プレイヤーが売る値段は固定でなく需要と供給で決まり、場所によっても相場が変わったりします。つまり経済の概念があるのですね。
パーティーを組んで戦いに行けば、それぞれのプレイヤーが自分の職業によって役割をこなします。戦士は前に出てみんなを守り、魔法使いは呪文で攻撃。ダメージを受ければ僧侶が回復し、アイテムを集める時は盗賊の出番です。ガイドは魔法使いで遊んでいますが、強力な呪文を使い過ぎると、敵が怒ってこっちを攻撃してきますので、最初は抑え気味に、敵の体力が減ったところで呪文を連発するなど、いつものドラクエとはまた違った戦闘の駆け引きがあるのも醍醐味です。
ドラクエXは、一部オフラインでも遊べるコンテンツがありますが、基本的には常にオンラインに接続して遊びます。その為、パッケージ料金とは別にオンラインサービスを受けるための利用料金が毎月かかります。平日の夕方や土日の昼間などに、1日2時間キッズタイムとして無料で遊べる時間も設けていますが、子どものユーザーに安心して遊んで貰うための措置で、基本的には有料のサービスです。
シリーズ初となるオンラインを主体としたドラクエ。販売本数についても、ドラクエシリーズとしてどれくらい売れているかではなく、MMORPGとしてどれくらい売れているかを考えると、答えが見えてきます。