株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

5月に上がりやすい銘柄は?

5月は決算発表が本格化する月で、決算の内容次第で株価が大きく動く銘柄もある月と言えるでしょう。そんな5月の株式市場の傾向を調べるため過去の株価データを用いて検証を行いました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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5月の株式市場の傾向

まず5月の株式市場は上がりやすいのか、下がりやすいのかを調べるにあたって下記の条件で検証を行いました。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990年3月~2012年4月26日
1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件

・5月第一営業日寄り付きで買い

売り条件
・30日経過後の翌営業日寄り付きで売り
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

5月の始めに全銘柄を購入し、30日経過後に売却した場合について検証を行うことで、仮に損益がプラスならば5月は株価が上がりやすい月となり、反対に損益がマイナスであるならば5月は株価が下がりやすい月であると言えるのではないでしょうか。ではさっそく検証結果を見てみましょう。

株式市場の傾向(5月)の検証結果 

システムトレードの達人

出所:システムトレードの達人


勝率: 48.64 %
勝ち数: 22,251 回
負け数: 23,492 回
引き分け数: 2,312 回

平均損益(円): -576 円  平均損益(率): -0.19 %
平均利益(円): 20,269 円  平均利益(率): 6.76 %
平均損失(円): -20,376 円  平均損失(率): -6.79 %

合計損益(円): -27,665,749 円  合計損益(率): -9,222.18 %
合計利益(円): 451,013,319 円  合計利益(率): 150,341.16 %
合計損失(円): -478,679,068 円  合計損失(率): -159,563.34 %

PF(総利益÷総損失): 0.942
平均保持日数: 31.94 日

検証結果を見てみると勝率が48.6%と低く、合計損益もマイナスとなっており5月の株式市場は買うのに適していない月と言えそうです。

このような結果になる理由は5月において企業の決算発表が本格化するため投資家の間で様子見ムードが広がりやすい月であり、また決算発表時に企業が発表する新年度の予想が保守的な数字であることが多いため、失望売りが出やすいことが挙げられます。

では次に5月に強い銘柄とはどのような銘柄だったのでしょう。個別銘柄に注目してさらに深く確認していきたいと思います。5月に好調であった銘柄ランキングを見てみましょう。

5月好調銘柄ランキング

システムトレードの達人

出所:システムトレードの達人


図は5月に勝ち数の多かった銘柄のランキングです。特徴的な銘柄を挙げると
 
・6951 日本電子
・6707 サンケン電子
・6925 ウシオ電機

といった電気機器銘柄ががランキング上位に入りました。これらの銘柄の特徴としては大株主上位が銀行や信託口といった機関投資家の銘柄と言うことが挙げられます。機関投資家が大株主に多い銘柄は一般的に株主重視の経営を打ち出している会社が多く、決算発表時に増配などの株主還元策を打ち出している銘柄が相対的に強いのではないでしょうか。5月は電気機器の銘柄に注目しましょう!

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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。) 【期間限定】今回の検証ができる株式投資ソフトのフリー版を無料プレゼントします。こちらをクリックください。
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