外貨預金・外貨MMF

米ドル、ユーロ……外貨資産が目減りしている人の対策(2ページ目)

円高で目減りしている外貨建て資産。「もう手放すべき?」と迷っている人も少なくないようです。しかし、外貨資産を持たないことで背負うリスクにも目を向けましょう。マイペースに投資を続けていくために大事なのは、やはり「分散」です。

執筆者:村岡 里香

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相場の動きに振り回されないために大事な分散投資

リーマンショック直前から毎月一定金額ずつ米ドルを積み立てた場合、現在の評価は18%のマイナスにとどまり、今までに2度プラス転換もしています。

例えば、リーマンショック直前から米ドルに積立投資した場合、現在評価はマイナス11%。一括投資の場合の半分以下の含み損におさまっています。

「ならば円高の今は一旦投資を中断し、円安トレンドが訪れたら再開しては」と考えられるかもしれません。
しかし、タイミングをとらえて投資するのは至難の業。

特に為替相場を予測することはプロでもとても難しいといわれています。したがって、値動きの上下に振り回されずにコツコツ長く投資を続けられることが大事。
その手段としては「積立投資」がおすすめです。投資タイミングが分散できるので高値づかみを避けられ、値段が安い時にはたくさん、高いときには少ない数量を買えるので、買値の平均値をおさえる効果が期待できます。

もう一つ心がけたいのが通貨分散。
たとえば、昨年1年間でアメリカドルとオーストラリアドルは対円で4%下落しましたが、今年に入ってからはアメリカドルが対円で0.5%の上昇にとどまるのに対し、オーストラリアドルは6%上昇しています。
このように通貨ごとに値動きは異なるため、複数通貨に分散投資することで、値動きが平均化されて投資成果のブレ幅がおさえられる効果が期待できます。
米ドルMMF+ユーロMMF+豪ドルMMF」といったように、主要通貨と資源国通貨などできるだけ性格の異なる通貨を組み合わせるとよいでしょう。

投資信託を利用するという方法も

また、外貨資産への投資に分散効果の高い投資信託を利用するのも一つの手。
たとえばシティグループ世界国債インデックス(日本を除く世界主要国の国債の指標)に連動する投資信託であれば、毎月1万円など少額の資金から、米ドル、ユーロ、オーストラリアドル、カナダドル、英ポンドなどの主要通貨にまとめて積立投資できます。

JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス(現地通貨建て新興国債券市場の指標)に連動するものも組み合わせれば、トルコリラやインドネシアルピアなど新興国通貨も網羅できます。
より積極的にリターンをもとめたい人は、海外先進国や新興国の株式市場に投資する投資信託も検討してみては。円高の今だからこそ、自分に合ったグローバル投資を展開するチャンスともいえるでしょう。
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