絶好調なのに販売不振?
年末あれだけ盛り上がっていたように見えた3DS、実は販売不振だったのでしょうか?
業績を下方修正した大きな理由として、円高による差益損益がまず1つ。日本円が高くなればなるほど、輸出中心の企業は打撃を受けます。任天堂は日本で大きなシェアを持っていますが、それは任天堂のビジネス全体から見れば2割程度でしかなく、海外の方が経営にとって遥かに大きなインパクトがあります。異常とも言える円高に対応が追いついていかない、というのが現状のようです。そしてもう1つの理由が、ニンテンドー3DS(以下3DS)の販売不振です。予想していたよりも北米、欧州などで販売が伸びなかったことを原因としています。
さて、これだけ聞くと、3DSはあれだけ売れてる感じだったのに、それでも追いつかなかったのか、とか、あるいは、アメリカやヨーロッパでは売れなかったのか、というような感想を抱くのではないでしょうか。しかし、実際には3DSは日本でも、欧州でも、北米でも、絶好調で販売を伸ばしていました。
この話、ちょっとややこしいんですが、きちんと整理して理解すると今後の3DSの課題も分かりやすくなってきます。
3DSは売れていないのか?
実は世界中で、3DSは絶好調でした。
じゃあ、3DSは売れていなかったかといえばそんなことはありません。分かりやすく言えば、ニンテンドーDS(以下DS)が発売した当時の普及ペースを上回る形で売れています。北米と欧州では経済全体の状況も影響して年末商戦期のスタートが例年より遅れ、そのために任天堂の予想を下回りましたが、それでもDSより普及は早いんです。つまり、任天堂はもっとさらにめっちゃ売れると期待していたのに、そこには到達せず下方修正、ただしDSの時と比べてもハイペースで売れているというのが現状になります。
3DSが売れてるとしたら、今度はなんで赤字になったのかというところが問題になります。