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情熱的な、ラテン音楽の魅力とは(3ページ目)

思わず腰を揺らすリズム。どこか哀愁を感じさせるメロディ。パワフルで人間味のある歌声。それらが一体となってほとばしるようなエネルギーを生み出すラテンミュージックの魅力に迫ります。

栗本 斉

執筆者:栗本 斉

アルゼンチンガイド

究極のラテン音楽はカーニバルで!

リオ・デ・ジャネイロのカーニバルは世界最大の祭典

リオ・デ・ジャネイロのカーニバルは世界最大の祭典

ラテンミュージックの究極の形は、やはりカーニバル。カーニバルとはキリスト教の謝肉祭のことですが、クリスチャンの多い中南米諸国ではどこの国も盛大にカーニバルを祝います。そのお祝いが発展したものが踊ったりパレードしたりするカーニバルです。

世界最大のカーニバルといえば、なんといってもブラジルのリオ・デ・ジャネイロ。エスコーラ・ジ・サンバといわれる数百人から数千人のグループが、サンバのリズムに合わせて派手な衣装と振り付けでスタジアムをパレードします。このパレードの様子は審査員によって厳しく採点され、順位が付けられます。もちろん優勝することが、彼らの最高の勲章となるのです。ブラジルでは他にも、北部のサルヴァドールやレシーフェで行われるカーニバルなどが有名で、それぞれ音楽も特色がありパレードの雰囲気もまったく違います。

カリブの島国トリニダード・トバゴも、大規模なカーニバルで知られています。トリニダードも様々な種類のカーニバル音楽がありますが、なかでも特徴的なのがスティールパン。スティールパンとは、別名スティールドラムともいわれ、音階でメロディを奏でられるドラム缶で作ったドラムのこと。そのスティールパンが何十台も一斉に叩かれる様子には、とにかく圧倒されます。他にもソカいう高速のダンスミュージックも爆音で奏でられ、とにかく騒々しいカーニバルといえるでしょう。

もっと土着的な雰囲気を求めるなら、ボリビアのオルーロで行われるカーニバルも必見です。先住民の大地礼賛の儀式が取り込まれたパレードは、仮面や民族衣装を身につけた踊り手が、素朴なフォルクローレのリズムに乗って踊ります。ユネスコの世界無形遺産に登録されるほど、見応えのあるパレードなのです。

ラテンアメリカでは、他にもコロンビアのバランキージャ、アルゼンチンのグアレグアイチュー、ウルグアイのモンテビデオなどで盛ん。また、謝肉祭ではないのですが、ペルーのクスコで行われる太陽の祭りインティライミも有名です。もちろんこれらのお祭りすべてに音楽が必須。カーニバルという一年で最も大切な行事に、ラテンミュージックは欠かせないのです。
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