年下男は逃げていくモノだと心得て掴む
本書では、本格的な恋愛がいかに厳しいものか(特に40代にとって)をさまざまな角度に語り倒した上で、それでも恋愛したいなら、「すべては自分から」という心意気が大切だと語る。現在、男性は、恋愛(というか、女性そのもの)から大挙して逃げだしている。そのうえ、もともと日本人男性は、若い女性信仰が強い。つまり、四十路女の場合、自分から意思表示して動かない限り「恋愛はない」と思うくらいでちょうどいいのだと。そして、いろいろな角度から考えると、現実的に、現代の四十路の女性と恋愛に陥る可能性が高いのは、年下男である場合が多いとも。年下男と付き合うには、「短期的・長期的なアプローチのあわせ技で迫ること」、「年下男がまだ見ぬ世界をみせてあげること」…etc と年下男を陥落させるための具体的なアドバイスも提示されているけれど、もっとも興味深かったアドバイスがある。
追いすがらず、見送る覚悟は必要
「若い男はいずれ逃げていくという冷めた構えを持って付き合え」というもの。年下男との恋らしい恋に大いに盛り上がるのはいい。けれど、どれだけトキメキ盛りあがっても、一方では、「どうせ、若い女と出会えば去っていくのだろう」といった、ニヒリズムを持っていた方がいい。「内面的な成熟は、若い女のぴちぴちした肌にまあ、十中八、九は負ける」のだからと。
厳しい言葉だし、もし真実だとして、そんな男は安っぽいとも切り捨てることもできるのだけれど……。
実際のところは、たぶん、多数派という単純構造の上では真実なのだ。女って恋愛に限らず、年齢を重ねるほど、正しい客観性とクールなニヒリズムは不可欠だと思う(美しくあるためにも!)
湯山さんは、でも、それくらい夢や恋に関してはクールに考えていた方が、その夢が現実化することも多いとも。夢見るだけではいられない、現実を生きて良い恋愛をしたい、面白い人生を送りたいという女性にとっては、世代を問わず必読の一冊です。