電気自動車・EV/電気自動車・EV基礎知識

「電力不足」の時代、電気自動車は生き残れるか?(2ページ目)

地震による電力不足のため電気自動車は終わった、という意見が少なくない。確かに電車の駅まで消灯している中、急速充電器で無料の電力を大量に消費している“絵”など許されないと思う。果たして電気自動車の将来は閉ざされてしまったのだろうか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

ハイブリッド型電力供給のすすめ

ホンダ・エコウィル

ホンダの『エコウィル』。都市ガス/LPガスを燃料とする163ccのエンジンにより発電機を駆動。その際に出る熱でお湯を作るというシステム。現在は電力会社の目の敵になっており、様々な使用制限が加えられている

さて。太陽光発電だけだと、購入しなければない電力は毎月200kWh。そこで家庭用のコージェネレーションを導入します。我が家の冬場の暖房は都市ガスでお湯を湧かす床暖房。ホンダが開発した『エコウィル』はお湯と電気を同時に作れてしまう。しかも熱効率85%! 火力発電の熱効率の2倍だ。

夏場はシャワーのお湯くらいしか使わないため稼働率は低くなるものの、昼間のエアコンを太陽光発電で賄えばいい。逆に冬場に最もニーズの大きい暖房をエコウィルで補えるという寸法。2つのパワーユニットの良いところだけ使うというハイブリッドのようなコンセプトです。

これで“ほぼ”家庭+クルマの電力を賄え、電気代不要。ガソリン代不要。都市ガスで稼働するエコウィル用のガス代だけで済む。投資金額はおよそ300万円。10年間で考えると電気代の200万円分。ガソリン代90万円分(リッター150円。プリウスで試算)が節約出来る。

以上。二酸化炭素の排出量は大雑把に言って5分の1に。原発事故で電気代が高騰すること間違いなし。ガソリンだって安くなる理由無し。以上のような作戦を立てれば、電気自動車は環境にもオサイフにもやさしいと考えます。原発の事故により、個人個人が次世代のエネルギーを考えなければならない時代になりました。

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