本棚を固定する
扉には耐震ラッチをつける。ガラス扉は飛散防止フィルムを貼る
もう一つ、突っ張り式の転倒防止用具があります。天井と家具の間に棒を突っ張らせるのですが、その場合でも天井の下地があるカ所にセットしないと機能しません。もっと手軽にできる方法としては、本棚と天井の間に段ボールを使って、隙間なく完全にうめることです。強化段ボールといわれるものを使うといいでしょう。
もし、これから本棚を購入するとしたら、安定のいい形を選ぶことをお薦めします。奥行きが浅く背の高い本棚は転倒しやすいのですが、腰から下は奥行きが深く、上の方は奥行きの浅いというタイプなら、重心が低くなるので安心。似たような形の食器棚を、本棚に転用して使うのも一つの手です。
本のしまい方
100%収納すると重量が大きくなるので、棚の転倒防止対策をしっかりと
本をしまうときには、下の方には大きなサイズの重たい本、上のほうには小さなサイズの本を並べて重心を低い位置に下げます。そして棚の端から端まで、隙間なく本を詰めるのがポイント。収納の基本は「めいっぱい詰め込まないこと」ですが、本の場合は例外です。地震のときに、棚から本が飛び出さないようにします。
同様に、雑誌もびっしりと収納するわけですが、1冊抜き取ると斜めに倒れかかるといった具合に、日常の出し入れが不便です。そこで、雑誌の場合はファイルボックスを使って、種類別にまとめて収納。こうすれば、ボックスごと出し入れできるので、ブックエンドを使うよりも棚の中が落ち着きます。
飾り棚を兼用するとき
接着の有効期間は2年が目安
ただし、地震のときには飾りものが、真っ先に落下してきます。大切な飾りものであれば、棚に固定させておくといいでしょう。美術館などでも使われている市販のパテを使うと、手軽に接着することができます。
突然やってくる地震や余震。ふだんから、本や書類を積み上げないように心掛けたいですね。また、耐震ロックのついた食器棚や吊り戸棚は、地震後に扉を開けるときに中身が落下しないようにご注意ください。そして、収納で見落としがちな耐震対策を、もう一度点検しておきましょう。