「免震」というのは、地震の力を受け流すという考え方です。具体的には、基礎と建物の間に、免震装置という仕組みを設置。免震装置がクッションの役割を果たすことで、建物に伝わる地震の揺れが大きく軽減されるというわけです。
「免震」のメリットとデメリット
免震装置のシステムとしては建物と基礎の間に鋼球を挟み込むものや、油圧などのダンパー系、中には地震の力が伝わると瞬時に空気が送り込まれ、建物が浮いたような状態になるような仕組みもあるようです。
免震装置は最も有効な地震対策と言われている。ハウスメーカーなど住宅関係のイベントでは体験装置が用意されていることが多いから、是非体験されてみられては(クリックすると拡大します)
住宅業界の中では、この免震のシステムを搭載することが、現状で考えられる最高の地震対策と考えられているようです。システムによっては、地震の揺れを最大で1/5~1/10程度にでき、大きめな揺れであってもほとんど感じない、人や家財道具なども含めて守ることができます。
どの工法でも(ハウスメーカーにもよりますが)取り付けられるのも魅力的。ただ、問題もいくつかあります。まず導入コストが割高であること。標準的な住宅の場合、300万円以上するということが一般的なようです。また、地盤の状態や建物の形状によっては、搭載できないというケースもあります。
そうした免震の問題点を克服するべく、近年積極的に導入が進められているのが、「制震」という考え方です。これは地震の力を熱などに換えて、エネルギーを小さくするという仕組みです。導入費用が免震に比べて格段に抑えられる上、建物の形状にもあまり左右されないのが特徴です。
建物の変形を抑えるのが「制震」
大和ハウス工業が開発した制震フレーム。真ん中の鋼製の部分が制震デバイスで、高分子材料「粘弾性体」が入っている(クリックすると拡大します)
システムは、例えば柱と柱の間にある筋交い部分に取り付けるもの、壁のようにして取り付けるものなどがあります。代表的なのが、制震ダンパーと呼ばれるものを取り付ける手法で、この中には地震の力を熱エネルギーに変える高減衰ゴムと呼ばれるものが入っています。
基本的にプレハブ系ハウスメーカーが先導的に導入してきましたが、最近は木造軸組系でにも普及。制震ゴムの部分について、同じような機能がある鋼製品や油圧ダンパーなどを取り付けるシステムもあり、ハウスメーカーなどが独自に技術を競っています。
免震との違いは、制震は結構揺れるということです。とくに2階など上階の揺れは激しくなります。制震の目的は、あくまでも建物の変形を抑えること。建物に致命的な損傷が抑えられ、しかも複数の大規模な地震に耐えられるということです。
これからの住宅の寿命は60年以上といわれています。その間、幾度か大規模な地震に見舞われる可能性があるわけで、それに対応して建物の耐震性を確保するシステムがあるのです。
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