ハイブリッドモデルの登場で中古車が安くなった
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はホンダフィット(現行)をご紹介したいと思います。現行型フィットと言えば10・15モード燃費で24km/Lという低燃費が人気の車。私が常々ここで「中古車は人気が高いほど価格も上がる」と述べているように、普通は「人気があるのに“おいしい”わけがない」のですが、実際には値落ちが進んでいます。例えば原稿執筆時点で見つけた2007年式の1.3Gは、走行距離こそ6.6万kmですが、修復歴がなく、新車時価格の119.7万円から約50%ダウンの58.8万円です。
先代に比べて室内長は-10mmながらも室内高は+10mm、幅は+30mm、またホイールベースが+50mmになりました。フロントの三角窓が約3倍となったいっぽうでAピラーが約20mm細くなるなど、視界はさらに広がっています
こうなると、ハイブリッドを持たないフィットは価格以外でも魅力を持たなくては、なかなか売れるものではありません。実際、マイナーチェンジ後の約2週間での受注台数がフィット/フィットハイブリッドで2万1000台売れたのですが、その71%をハイブリッドが占めていたのです。
お化粧直しをしたマイナーチェンジ後のモデルでさえ、3割しか売れなかったのですから、マイチェン前のモデルは……ということがまず1つ。さらに、そもそも現行モデルは最初からバカ売れしていたため供給が多いということも原因の1つだと考えられます。
スポーティな立体メーターを備え、エアコンスイッチがステアリングすぐ脇に配されたインパネ部分。メーター中央にあるインフォメーションディスプレイには、このクラスでは初となる瞬間燃費と推定航続可能距離を表示します
もちろん低燃費というだけではなく、フィットがここまで売れた理由はまだまだあります。例えば100万円以内の中古車で比べると、同クラスのコンパクトカーではトヨタヴィッツ(旧型)や日産マーチ(旧型)、マツダデミオ(現行)となりますが、これらのライバルよりも室内やラゲージが広いという大きな特徴があります。
中古車での現行フィットが狙い目だという理由を、次ページでもっと見ていきましょう。