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人生90年時代の老後のライフプランの立て方・考え方(2ページ目)

日本人の平均寿命は、男性79.6歳、女性86.4歳で、世界で最も長寿国と言われています。その中で、豊かな老後の暮らしのために準備しておきたい金はいくらぐらいでしょうか? 今回は、老後の準備資金の基本的な考え方を統計データ等を用いて解説します。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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セカンドライフの生活費はどのくらい? ゆとりある生活費38万円?

老後の生活費は人それぞれ……老後の暮らしを具体的にイメージしましょう

老後の生活費は人それぞれ……老後の暮らしを具体的にイメージしましょう

老後の生活費は、ライフスタイルや生活環境によって人それぞれ異なります。老後の暮らしを具体的にイメージして毎月の生活を見積もるのが良いのですが、なかなか老後の暮らしは想像しにくいものです。そこで、老後の生活費として3つの金額がよく使われます。

老後に必要な生活費の松竹梅(作成:ガイド平野泰嗣)

老後に必要な生活費の松竹梅(作成:ガイド平野泰嗣)


「ゆとりある老後の生活」や「老後の最低日常生活費」は、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」で、実際の生活実態というよりも意識調査です。家計調査のデータは、高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上で構成する夫婦一組の世帯)の無職世帯の全国平均です。毎月26.6万円には、税金・社会保険料も含まれるので、実際の毎月の消費支出額は23.5万円です。生命保険文化センターの老後の最低日常生活費にほぼ等しいのには驚きです。

その最低日常生活費に近い、家計調査による毎月の支出23.5万円の内訳ですが、食費5.8万円(内、外食0.6万円)、住居費1.5万円、水道光熱費1.9万円、家事・家具用品0.9万円、被服履物0.7万円、保険医療1.6万円、交通・通信2.3万円、教養娯楽2.7万円(内、旅行0.8万円)、その他消費支出6.1万円(内、交際費3.2万円)となっています。もちろんお金はたくさんあるほど良いですが、「ゆとりある老後の生活費38.3万円」は、かなり理想の高い生活水準なのかもしれません。やはり、自分の老後の生活を具体的にイメージして日常生活費を見積もるのが良いのではないでしょうか。

ただ、注意すべき点は、老後にかかる費用は、日常の生活費・娯楽関係の費用だけではありません。住宅リフォームや介護施設への入居など、大きなライフイベントを想定している場合は、その分を別途見積もる必要があります。

>>老後に必要な準備資金の見積もり方

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