古道具・アンティーク

更新日:2006年09月03日

ギャラリービルの中に潜む古書店

ビジネスの中心地、茅場町。でも、古きよき日本の風情が、街のあちこちにひっそりと残っています。そんなとあるビルの中にオープンした本屋さん。アートブックのディスプレイも合わせて紹介します。

店舗 店舗 店舗
古いビルの階段を上がっていくと、扉の向こうに静かな空間が・・・

茅場町といえば経済の発信地。ビジネスマンには馴染みの場所でも、 仕事じゃなければそうそう訪れないなあ、と眼中にはなかったエリアでした。しかし、よーく地図とにらめっこしてみると、日本橋、人形町などうまいもん(ありそう)エリアに囲まれているではないですか! 実はツウな大人が訪れる場所かも。調べるほどに匂うんですよね。 そんな一角に本屋をオープンする! と宣言した彼に 出会ったのは、ゴールデンウィークの頃でした。 その後あっという間にオープンのお知らせ。5月末にはオープニングパーティーが開かれ、気づけば3ヶ月が過ぎていました。

茅場町の駅から3番出口を出て、徒歩3分もかからない場所です。 橋のすぐ手前の道を右に曲がり、川沿いに面した古く趣きある建物へ。 ひんやりとした薄暗い階段を3階まで上ります。 廊下のすぐ右側に黒い扉があり、控えめに店名が記されています。細くくり抜かれたガラス窓を覗くと、 しっとりと落ち着いた中の様子が少ーし伺えました。


空間を見た瞬間、店のイメージが浮かんだ

店内
洋書・和書、手軽に買えるアートブックもある
店のオーナー・森岡督行さんは、子供の頃から古いものが好きだったとか。 小学生の頃は切手やコイン、そして中学・高校はヴィンテージ・ジーンズ。 東京へ出てきてから、神保町の存在を知り、次は古本へとのめり込みます。 そのまま古書店に就職したのは、自然のなりゆきだったかもしれません。 社員募集の広告を見て、ためらうことなく「ここで働きたい!」とすんなり決まったそうです。 その後8年間勤め、ある日、たまたま骨董店を訪れるために茅場町のこのビルへ。 憧れだった骨董店を観た後、ふと、店内に張り紙を発見! それは、もうすぐ店を閉めるというお知らせでした。 この空間を見てとっさにピンときた森岡さんは、すぐその場でスタッフに 「この場所を借りたい」と直談判したんだとか。スタッフとは、実は店のオーナーの奥様で、そこからとんとん拍子に話が進んでいったそうです。いつも一瞬のひらめきで、森岡さんの運命はぐいっと大きく動いていったようです。

店内 店内
店内 店内
店内 店内
好きな場所で好きな本を眺めて。窓を開けると川が眺められる。


お店の窓を開けると、外はすぐ川。夕暮れ時は風が気持ちよく流れてきます。 窓際には椅子がぽんぽんと置かれており、涼しい川風に当たりながら、ゆっくり本を眺められます。 「ここがあったから、店を開く決心がついたと言ってもいいくらいです。 建物の風情、窓からの景色、周りの環境もいいんです。ビルにはギャラリーもいくつか 入っており、一緒にあちこち探検すると面白いですよ」。

現在、本はヨーロッパや日本の古いものがメイン。 でも森岡さん自身は、特に国籍は問わず、いろんな国から探していきたいそうです。 写真集、美術書、イラスト集などが多く、 森岡さんの特にお気に入りは、ル・コルビジェの本。建築以上に本が好きかもしれない、といいます。 以前ギャラリーだった要素も活かして、ときどきイベントも開催。 映画鑑賞会や朗読会、講習会なども考えています。近々では、チーズ講座とイタリア写真展が開かれる予定です。

次ページでは扱っている本とディスプレイ例を紹介
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