住みたい街 首都圏/子育て・環境重視の街選び

子どもに安全な街選び(1)チェック法編(2ページ目)

子どもを巡る犯罪が相次いでいます。大事な我が子を守るためには少しでも安全な街に住みたい、そう願うすべての人にチェックしていただきたいポイントをまとめました。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

場所が決まったら通学路をチェック
親子で歩き、子どもの意見も聞いてみる

通学路
学校によっては時間によって通学路を車両通行禁止にしたり、パトロールをしたりなども。
住む場所が決まってきたら、チェックしたいのは通学路。そのためには、まず、通学路の情報を入手する必要がありますが、これは通うことになる地元の教育委員会、あるいは学校に問い合わせ、事情を話して教えてもらうといいでしょう。

その際、合わせて聞いてみたいのが、子どもの安全確保のためにどのようなことが行われているか、安全マップ(学校周辺の交通量や防犯上気になる場所を子どもと地元の大人が一緒に歩いて確認、作成した地図)は作られているのかなど。できれば、学校まで足を運び、校門の警備状況などを確認、可能なら登下校時の体制などの話を聞いてみるといいでしょう。

通学路が分かったら、親子で歩いてみましょう。その際、チェックすべきところは

■死角になる場所はないか
曲がりくねった見通しの悪い路地、植栽や雑草が延び放題で視線を遮る家や空き地、大きな駐車場、雑木林など子どもが連れ込まれても周囲から見えないような場所は危険です。

■人通りが少なく、暗い場所はないか
大きな公園や寺社、工事現場、高い塀が続くような道は避けたいところ。街灯が届かない、切れている箇所がないかも要チェックです。

■逃げ込める場所があるか
子ども110番
地域によってマークは違うが、いずれも通学路近くに設けられている子ども110番の家

不審者に出会ったとき、逃げ込める人家、コンビニ、商店などがあれば多少は安心。「子ども110番の家」(ボランティアで子どもの緊急避難所となることを表明、子どもを保護、警察への通報をしてくれる場所)があれば、何かあったら、そこに逃げ込むように子どもに教えましょう。

大きな犬がいて通行人に吠える、気味の悪い絵が壁に書かれているなど、大人にはなんでもないけれど、子どもには怖く思える場所もありますから、歩きながら、子どもに意見を聞いてみることも大事です。また、防犯だけでなく、交通安全の見地からも、交通量の多い道ではガードレールの有無も確認しましょう。

自宅周辺、遊び場も
忘れずチェック

通り沿いの公園
通りから見える、あまり大きな茂みなどがない公園のほうが安全
自宅周辺や敷地内、これからよく遊びに行くことになるであろう公園などのチェックも必要です。基本的なチェックポイントは通学路同様ですが、加えて、敷地内では非常階段、ゴミ置き場や駐車場など、普段あまり人がいない場所への注意が必要。連れ込まれても全く見えない、分からないような位置にないか、不特定多数が入り込めるようになっていないかなどを見ておきましょう。


公園のトイレ
暗い、目立たない場所にある公園のトイレは極力1人では使わせないようにしたい。
公園では全体の雰囲気、どんな人が利用しているかに加え、トイレの位置も大事な点。人目につかない場所にあるようなら、子ども一人での利用は避けるようにさせたいものです。そのためには、子どもの足でも数分以内に日常遊びに行ける公園がある立地がおすすめです。


地元の一員となり、
子どもに他人の目を向ける努力も


さて、子どもの安全を考える上で一番大事なポイントは地域の目です。不審者の侵入を防ぎ、子どもに近づくことを咎めるご近所の目は、自分自身が地元の一員になることから生まれます。PTAや地元のボランティア活動などへの参加はハードルが高いという人でも、ご近所と挨拶を交わすくらいはできるはず。まずはそんなところから地元に溶け込み、周囲に子どもを見守ってもらえるようにしていきたいものです。

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「危ない思いはイヤ!犯罪に負けない街を選ぼう」

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防犯情報
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