MBA・ビジネススクール/MBAの基本知識

MBAとは(3ページ目)

MBAは、Master of Business Administrationの略で、日本語では経営学修士号と呼ばれビジネススクールで取得できます。経営者が長年かけて積み上げていく知識を短期間に学べるところが人気。海外ビジネススクールだけではなく国内ビジネススクールも増えてきたことから、日本でもMBA取得志望者が増加しています。こうしたMBAの実像と、MBA取得者の欧米、そして日本企業での価値をお伝えします。

福原 正大

執筆者:福原 正大

MBA・海外留学ガイド


日本人のビジネススクール進学状況

人材紹介会社株式会社AXIOMの調べによると、 2009年に海外ビジネススクール(上位50校)へ進学した日本人は257人。この内、企業派遣生が約52%ということなので、企業派遣と私費留学の比率がほぼ半分となっています。1999年では海外ビジネススクールへの進学人数が242人でしたので、この10年間ではほぼ変わりません。1999年当時は企業派遣生が約70%であり、近年は、私費留学生の増加が目立ちます。
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様々な解釈が可能ですが、日本企業の経営余力がなくなり海外留学生を送れなくなったのが一因であることは間違いありません。また、会社に頼るのではなく、自らのキャリアを自らの力で切り開こうとしている方が増えてきたことも確かでしょう。

国内ビジネススクールへの日本人進学者は、文部科学省「学校基本調査」をもとにガイドが試算したところ、2002年1,200名から2009年1,600名程度まで増加しました(専門職大学院及び社会科学系大学院)。

国内ビジネススクールに通う企業派遣の人数は、現状では全体のほぼ3割程度。KBSでは1990年には7割程度が企業派遣生でしたが、KBSの他に企業派遣の割合が高いといわれる一橋大学大学院国際企業戦略研究科でも、企業派遣生の減少が続いています。他の全日制ビジネススクールや夜間ビジネスクールへの企業派遣者の数はさらに少ないと考えられるので、実際のところ、国内ビジネススクールに通う学生で、企業派遣されている割合は全体の2割に満たないのではないかと推測されます。

今後、日本人がMBAの価値をどう評価し、そして取得をどう目指していくのか注目しましょう。

<参考ホームページ>
ファイナンシャルタイムズMBAランキング
欧米のビジネススクールのランキングを発表

日経キャリアマガジンが行う国内MBAランキング
卒業生からの評価を中心とした国内MBAランキング

<参考図書>
MBA が会社を滅ぼす」(日経BP社)ヘンリー・ミンツバーグ著、池村千秋訳
MBA取得を否定的に書いた本を読むことも大切です。

検証:ビジネススクール~日本でMBAを目指す全ての人に」(慶應義塾大学出版会)KBS編集
日本企業でMBAがどのように評価されているのか、国内MBAのメリット・デメリットなどが、サーベイ結果とともに書かれています。

【参考記事】
経営者としての知識を学ぶMBAプログラム

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