腎臓・膀胱・尿管・尿道の病気/尿路結石(腎臓結石・尿管結石・尿道結石)

尿路結石の治療・予防

尿路結石の治療法は、結石の種類や大きさ、できる場所などに応じて異なります。最近は体外衝撃波治療と内視鏡手術が主流。主な治療法について、解説します。

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尿路結石の治療法

結石予防は多めの水分補給から

結石予防は多めの水分補給から。結石の種類に併せて、正しく治療することが大切です

尿路結石の治療は、結石のある場所や部位、結石の大きさ、成分などに応じて最適な方法を選びます。薬物療法、体外衝撃波治療、内視鏡手術、レーザー治療などがあります。

■薬物療法
残念ながら結石を溶かす効果に優れた薬はありません。特に、最も多いシュウ酸カルシウム結石に対して有効な薬はありません。

しかし、尿酸結石やシスチン結石は尿をアルカリ性にすると溶けやすいので、そのような効果のある薬物や、厳密には薬物とはいえませんが重曹を用いることがあります。

■体外衝撃波治療
体の外から衝撃波を当てて結石を粉々に砕いて排出させる方法。腎臓結石にも尿管結石にも使うことができ、1cm程度までの結石に適用されます。

日帰り治療で対応できますが、1日あたり1時間程度を要します。結石が5つも6つもある場合には数日に分けて行います。費用は健康保険を使って4~6万円ほど。3~4cm級の腎臓結石は破砕することが難しかったり、あるいは何回もの破砕治療が必要になったり、また破砕した結石片が多いために排出が困難になったりすることがあるため、次に説明する内視鏡手術で対応します。

■内視鏡手術
昔は開腹手術が当たり前でしたが、現在では内視鏡手術が主流になっています。

例えば腎臓結石に対する「経皮的腎臓結石摘出術」では、背中から穴を開けて腎臓まで入れた内視鏡を通し、超音波やレーザーを使って結石を粉々に砕いて摘出します。体外衝撃波と併用することも。体外衝撃波との使い分けは結石の大きさによります。2cmがおおよその目安です。

尿管結石に対しては、尿道から尿管鏡という細い内視鏡を挿入し、小さいものであればつまんで取り出します。ある程度大きな結石に対しては、超音波で破砕して吸引したり、金属の棒を細かく振動させて結石を物理的に砕く削岩機のような器具を使ったりすることもあります。

膀胱結石に対しても、尿道から内視鏡と粉砕器具を入れて細かく砕いて取り出したり、洗い出したりします。入院期間はいずれも4~5日。費用は結石の大きさや場所、症状などによって異なります。

■レーザー治療
結石を粉砕する方法の1つ。結石の場所や部位に応じて使います。内視鏡と併用しながら、結石に照射して粉々に砕いて割る治療法です。入院期間と費用は併用される内視鏡手術に準じます。

尿路結石の予防法

「ビールを飲むと結石が体外に出やすいというのは本当ですか?」と質問される患者さんは多いのですが、尿を出しやすくするのが目的なので、必ずしもビールにこだわる必要はありません。要するに水分であればなんでもよいわけです。

今はあまりしませんが、網の付いた専用器具で採った結石を患者さんに持ってきてもらうことがあります。出てきた結石の成分を調べることで再発予防に役立てるのが狙いです。

■水分を多めに摂る
一般的には水分を多めに摂ることが予防につながるといわれています。尿が濃くなると尿の中の成分が沈殿しやすくなるので、水分をたくさん摂って尿を多くすれば、尿が濃くならないので結石もできにくくなるのです。

目安としては、食事以外に1日2000ml以上の水分摂取を心がけるとよいでしょう。夏場は汗をたくさんかくので特に水分を十分に摂り、あまり濃い尿を出さないような状態にしておくことが大切です。

■適度にカルシウムを補う
結石の9割以上はシュウ酸カルシウムであることを説明すると、「カルシウムを含む食品を控えたほうがよいのか」と心配される患者さんがいますが、ただ無闇に控えればよいというわけでもありません。

むしろカルシウムをある程度とらないとかえって結石ができやすいという話もあります。つまりカルシウムを減らすより、シュウ酸を尿のほうに行かせないほうが効果的であるという考え方です。実際、シュウ酸が腸から吸収される前に腸の中でシュウ酸カルシウムとして大便にして出してしまえば合理的です。そのためにもカルシウムをたくさんとる意味があるのです。

■薬物による予防
治療だけでなく、再発予防に薬物治療が有効なこともあります。尿酸結石再発予防のためのクエン酸製剤、尿酸産生抑制剤、重曹などの他、シスチン結石に対する薬剤や重曹、シュウ酸結石に対する利尿剤、クエン酸製剤、カルシウム製剤などの薬剤も有効です。

薬剤による再発予防法については、専門医に相談してください。

更新日:2009年11月17日

(公開日:2009年11月11日)

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