女性の健康/女性におすすめの健康法

妊娠・出産で変化する女性の病気(5ページ目)

産む選択、産まない選択、選択はそれぞれですが 産む人、産まない人では病気のリスクが変わります。それぞれの気をつけておきたい病気とは?

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド


産んだ人のリスクが上がる病気
腹圧性尿失禁

なんとお産経験者の4割が体験!
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腹圧性尿失禁は『せきやくしゃみ、大笑い、走るなどのちょっとした動作で、少しずつ尿がもれてしまう病気』です。スポーツの時にちょっともれる程度の軽症の方から、オムツを当てないといけないほどひどい方までいらっしゃいます。

出産経験のない女性では尿漏れの経験が10%なのに、出産経験者では4割に上るともいわれます。お産で、尿道の回りの筋肉や骨盤の底の筋肉や靭帯などが緩むことが主な原因といわれています。更年期になると、ホルモンの関係で頻尿傾向になり、ますます症状が悪化してしまうことが多いようです。
軽症の場合は骨盤の底の筋肉を鍛える体操や、薬で対処します。重症になってくると手術を行うこともありますので、泌尿器科のお医者さんとよくご相談して下さいね。

産んだ人のリスクが上がる病気
子宮脱

子宮が腟の下の方へさがって腟からでっぱってくる病気です。骨盤の底を支えている筋肉や靭帯が緩むことによっておこるため、妊娠、出産、分娩回数が多いほどおこりやすく立ち仕事、重い荷物を持ち上げる、年齢(歳をとるほど筋肉や組織が弱くなるので)などでリスクが増えてしまいます。

膀胱脱(膀胱が腟からでること)、直腸脱(直腸が腟からでること)、小腸脱(腸が腟の中にさがってくること)も、子宮脱と一緒におこることがしばしばあります。初期なら体操で対処できることもありますが、重症の方では手術になることもあります。
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