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ゴルフ会員権を使った節税にメス

ゴルフ会員権を持っていて含み損をかかえている場合、その損を給料などの収入と相殺して税金の還付を受けるといった節税対策があります。しかしその節税対策にいよいよメスが入ることに・・・。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド

ゴルフ会員権を持っていて含み損をかかえている場合、その損を給料などの収入と相殺して税金の還付を受けるといった節税対策があります。
しかしその節税対策にいよいよメスが入ることに・・・。

節税対策にいよいよメスが・・・

ゴルフ会員権
政府税制調査会(以下政府税調という)という首相の諮問機関があるのですが、そこでの検討事項として、いわゆるゴルフ会員権を使った節税対策が取り上げられています。

現行法ではゴルフ会員権の売買損益などを給与など他の所得と相殺(損益通算)できるのですが、政府税調としては、今後は分離して課税する方向で検討に入ったようです。
もし実現することになれば、ゴルフ会員権の売却損を他の所得などと相殺(損益通算)して所得税や住民税額を圧縮する仕組みは廃止されることになります。

すでに土地や株式の譲渡益は、他の所得とは分離して課税しているため、その整合性をとる見地から、資産の譲渡で生じる利益への課税方法を統一する狙いがあるようですので、実現の可能性は高いと言えます。

具体的には?

現行の税法上では、ゴルフ場の会員権を売って売却価額から取得費や手数料などを差し引いて損失(赤字)が出た場合、給与など他の所得(黒字)と相殺できて、翌年に支払う個人住民税も減らすことができます。
これをいわゆる損益通算といいます。

具体的に例をあげると、経営者個人(給与収入2,000万円)が所有している購入価格2,000万円(名義書換料等含む)のゴルフ会員権を市場価格500万円で売却した場合、1,500万円の売却損が計上されます。

その「損」と給与収入という「儲け」が相殺されて(損益通算)、確定申告の結果、約320万円の所得税が還付され、翌年の住民税もほとんど払わなくてすみます。(所得控除250万円と仮定)

>今後の対策はいかに?
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