プロンプトとその意味
ターミナル を起動すると、[‘自分のコンピュータ名’:~]ログイン名% という表示が出ていると思います。この表示をプロンプトと呼びます。また、プロンプトの表示で ~(チルダ) はホームフォルダを示しており、フォルダを移動するとプロンプトの表示も変化します。
ちなみに Mac OS X の起動ディスクのもっとも上位の階層へ移動するには、「cd /」という感じで、cd というコマンドと移動したいフォルダ位置をパラメータとして指定します。
ドライブの表記が「Macintosh HD」などでないため、理解の難しいところですが、“ターミナル(UNIX) 上では、起動ディスクは、ディスクラベルがどんな名前でも /(ルート) で表示され、それ以外のディスクは/Volumes 以下にマウントされている”と覚えておくと良いでしょう。
フォルダ階層の移動
例えば、/(ルート)フォルダから、ライブラリ フォルダに移動したい場合は、cd Library とし、Library フォルダから、その下の Preferences に移動する場合は、 cd Preferences とします。フォルダの前に / をつけると、起動ディスクの最上位からの絶対的な位置をすべて記入しなければなりませんが、つけずにフォルダ名だけを入力すると現在の場所からの相対的な位置を示します。例えば、同じ /Library/Preferences に移動する方法だけでも
と一度で行ったり、
のように何度かに分けて操作します。フォルダ名にスペースが含まれるような場合は・・
というように、" (ダブルクォーテーション)または、'(シングルクォーテーション)で囲むか・・・
のように、半角スペースの直前に(キーボードの¥で入力されます)を入力します。
安易に実行してはいけないこと?
Mac OS X の基幹部分を操作するには、現状ではターミナル でしかできないこともあります。しかし、アンドゥという概念が存在しないので、操作ミスをすると元に戻せなくなることもあります。コマンドによってはデータを抹消してしまったり、ハードウェアを無効にしてしまうこともあります。そういったことをよく理解した上で、ターミナル とつきあっていきましょう。ただし、以下のようなコマンドと操作は十分注意した上で行って下さい。
rm | ファイルやフォルダの削除(一度削除すると復帰できません) |
mv | ファイルやフォルダの移動(※リソースフォークが削除される場合があります) |
cp | ファイルやフォルダのコピー(リソースフォークが削除されます) |
chmod | ファイルやフォルダのアクセス権の変更(chmod 4700 というような指定を理解できない人は、自分の書類以外には安易に使ってはダメ!) |
chown | ファイルのオーナーの変更。注意点はchmod と同様。 |
特に、システム関連のフォルダのアクセス権を変更するとソフトウェアが起動しなくなったりしますし、ファイル削除などの操作は、ちょっとフォルダ指定を間違えると思わぬデータが失われる可能性もあります。
「 ターミナル なんて用はない!」という人も、いざという時には使う必要が出てくるかもしれません。すくなくとも、ファイルを検索したり、Finder 上では見えないファイルを操作したりする場合は、どうしても必要なことがありますので、「どうやって使うのか?」ということだけでも知っておくと良いと思います。