コーチング/人材育成・組織作り

リーダーとマネージャーの違いとは?組織における役割

リーダーとマネージャー。リーダーシップとマネジメント。この二つはどう違うのでしょう? そしてあなた自身はどちらでしょう? その役割の本質と優れたリーダー・マネジャーになる「たったひとつのこと」を紹介します。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

リーダーとマネージャー、組織における役割の違い

あなたはリーダー?それともマネージャー?


リーダーとマネジャー。リーダーシップとマネジメント。あなたはその違いがわかりますか? そしてあなた自身はどちらなのでしょう? その本質と優れたリーダー・マネジャーになる「たったひとつのこと」を紹介します。
   
<目次>
 

リーダーとマネージャーの違いとは?

膨大な調査から導き出したシンプルな「たったひとつのこと」
「あなたはリーダーですか? それともマネジャーですか?」

こんな質問にあなたならどう答えますか? ピンとこない人は、次の二つの文章をそれぞれ声に出して言ってみてください。

「私はマネジャーです」
「私はリーダーです」


言ってみていかがですか? どちらがしっくりきましたか? おそらく何か違いがあったと思います。マネジャーとリーダー、あるいはマネジメントとリーダーシップ。よく比べて語られる概念ですが、何が違うのでしょう? 

この疑問にズバリと答えてくれるのが、『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(日本経済新聞社) の著者、マーカス・バッキンガム氏。

彼は世界的調査会社であるギャラップ・オーガニゼーションで17年間、リーダーやマネジャーの調査に携わり、数多くのビジネスマン・ウーマンに会ってきました。その膨大な調査結果を背景に、ズバリ、「リーダー、マネジャーとは何か?」、そしてそれぞれに必要な「たったひとつのこと」を解き明かしました。
   

リーダーとマネジャーは100%異なる

ここでまたひとつ質問です。

「あなたが仕事について思い浮かぶものは何ですか?」
いかがでしょう? 目を閉じて少しイメージしてみてください。何が浮かんできますか?

あなたの部下の一人ひとりが浮かんできた人、もしくはあなた自身の上司や社長が思い出されたかもしれません。また、あなたのチームが目指す目標や将来の姿が浮かんできた人もいるでしょう。はたまた、あなた自身の姿が想像されたかもしれません。

どれが一番先に、一番強く思い浮かんだでしょう?

その答えから、あなたがマネジャーなのか? リーダーなのかがわかります。

バッキンガム氏はこう言います。

「リーダーの役割とマネジャーの役割は100%異なる。責務がちがう。出発点がちがう。それぞれに秀でるために必要な才能も違う。そしてあとで述べるように、両者についてしらなければならない「たったひとつのこと」は、単に異なるだけでなく、実は正反対なのである。」

それではあなたはリーダーなのでしょうか? マネジャーなのでしょうか?
 

マネジャーは「人」から、リーダーは「未来像」から

あなたはリーダー?マネージャー?

あなたはリーダー?マネージャー?


先ほどの質問で、真っ先に部下が思い出された人。そんなあなたは「マネジャー」です。

「私がインタビューをおこなった優秀なマネジャーはみな教育本能を持っていた。状況がどうあれ、彼らが最初に考えるのはつねに部下一人ひとりに係わること、その部下の成功を助けるために何ができるかということだ。」

優れたマネジャーは部下一人ひとりの才能を把握し、それが最大限に発揮され、業績に結びつくように最大限の努力を払っています。部下のわずかな成長にも気づき、それを心の底から喜んでいます。
あなたはいかがでしょう?

そして、部下ではなく、チームの目指す目標や将来の姿が浮かんだ人。そんなあなたは「リーダー」です。

「私が言いたいのはただひとつ、リーダーは未来に惹かれるということだ。リーダーは変化を待ちかね、進歩を待ちわび、現状に強い不満を抱いていてこそ、初めてリーダーなのだ。」

優れたリーダーは、未来は今よりよくなることを心の底から信じ、それを実現するためにはできることは何でもします。そして、表面上はともかく決して謙虚ではなく、「オレがやらねばだれがやる!」というぐらい、描く未来を実現するのは自分しかいないと信じています。
あなたはいかがですか?
 

マネジャーとリーダーそれぞれに必要な「たったひとつのこと」

マネジャーとリーダー。あなたはどちらでしょう?

もし先ほどの質問で、自分だけのことや、上司や社長の姿が思い浮かんだ人はマネジャーやリーダーではない可能性があります。スペシャリストの道を歩んだほうがいいかもしれませんし、そもそも人の上に立つのにふさわしくないのかもしれません。

しかし、現在がどうであれ、あなたが本当になりたいのであれば、優れたマネジャーにも優れたリーダーにもなれる可能性はあります。

これから、あなたはどうなりたいのでしょう?

自分自身に問いかけてみてください。もしもマネジャーやリーダーになりたい人は、バッキンガム氏が膨大な数の人とのインタビューを通して導き出した「たったひとつのこと」を胸に刻んでみてください。

マネジャーの「たったひとつのこと」:「部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用する」

リーダーの「たったひとつのこと」:「普遍的なことを発見して、それを活用する」


いかがでしたか? もちろん、マネジャーとリーダーの役割を同時に求められている人もいるでしょう。その人は役割の違いをしっかりと認識して、使い分けることが重要です。

より詳しくは『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(日本経済新聞社) を読んでみてください。非常に明快な考えが豊富な例とともに紹介されています。

【参考書籍】
『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(日本経済新聞社)

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