キッチン/キッチン収納

キッチングッズの基礎知識 Vol.2 食器と収納の話

キッチン設計で重要な収納を取り上げました。今回は食器のサイズと収納スペースを確保するための資料編です。

執筆者:黒田 秀雄


食器と収納の話

日本の家庭で使われる食器は、大きく和食器、洋食器、中華食器に分けられます。そして、これらの食器が無秩序に増殖してゆくのが、一般 家庭の食器棚の中です。日常の生活で使われる食器は、ここに挙げた種類のものが多様に変化し、微妙なデザインの違いとなって、食生活を楽しませてくれる反面 、収納スペースがいくらあっても足りない要因ともなります。効率的な収納を考えるためには、その家庭なりの食器に対する割り切りと収納アイデアが必要となるわけです。

ここにあげた二枚の写真は、我が家の食器棚に入っている日常使っている食器を、テーブルに一枚づつ並べたものです。
左の大きな皿や鉢類は何枚もあるわけではありませんが、右下の茶わん、カップ、グラス類は数えきれない種類があります。これだけで120センチのテーブルを二回占有しているわけですから、5客、6客ともなると収納しきれるものではありませんね。

食器は下記の表に代表的な形状のものをあげました。取扱い方と使用目的によって、その形状が変わるわけです。
食器はその材質によっても区分できます。1000度前後の熱で焼く陶器類、1200度以上の熱で焼くせっき類、1300~1400度で焼く磁器類などの焼き物(いわゆるチャイナ)、木地に漆を塗り重ねる漆器類(こちらはジャパンとよばれています)、ガラス器、金属食器などが一般 的です。

和食器は5客、洋食器は6客が基本セットとなっていますが、核家族化など家族形態の変化によって、最近は2客セットの食器が圧倒的に多くなっています。

収納は、普通容積(立方メートル)で必要量を計算することが多いのですが、この写真からもわかるように、私は必要面積(平方メートル)の確保を提唱しています。食器を重ねて収納すればそれだけ必要面積は縮小できますが、収納/取り出しの使いやすさや、食器を丁寧に取り扱ういいためにも、あまり重ね過ぎないことが重要です。そのためにも充分な収納棚の面積確保が必要となるわけです。

主な和食器の種類
 
茶わん ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
ふた付き椀 ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
 
どんぶり ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
茶わんむし ひとつの大きさと3客の重ね寸法
 
 
ひら丸皿 ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
小皿 ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
 
前菜皿 ひとつの大きさと5客の重ね寸法
 
焼き物皿 ひとつの大きさと5客の重ね寸法
     
主な洋食器の種類
 
ミート皿 一枚の大きさと6枚重ね寸法
 
ディナー皿 一枚の大きさと6枚重ね寸法
 
 
パン皿 一枚の大きさと6枚重ね寸法
 
スープ皿 一枚の大きさと6枚重ね寸法
 
 
デザート皿 一枚の大きさと6枚重ね寸法
 
大皿 一枚の大きさ
 
 
楕円大皿 一枚の大きさ
 
左:コーヒーカップ 右:ティーカップ 積み重ねは不可
 
 
グラス 一個の大きさ・積み重ねは不可
 
ワイングラス 一個の大きさ・積み重ねは不可
 
如何でしょうか?
上に挙げた食器類は、あくまでも基本形のサイズです。
ご家庭の、食生活や趣味嗜好によって食器の形態や数量は大きく違ってきます。
またこれ以外にも季節によって使うシーズン食器、正月や節句など祭りごとに使う稀用品、茶事や懐石など特殊な用途の食器、小さな子供のための食器などさまざまな食器で、キッチンがあふれ返ってしまうわけです。
キッチンの収納計画を立てるには、やはり各家庭の食器の量の下調べは欠かせないことになります。
     
(C)Mar.2002 Copyright HIDEWO KURODA

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