カーテン・ブラインド/カーテン・ブラインドのコーディネート術

カーテンは“ヒダ選び”が重要!ひだの間隔・種類別紹介

カーテンとヒダ(=プリーツ)は深い関係があります。ひだの山の間隔次第で、カーテンの美しさもアップ!そして、値段にも影響があるんですよ。2倍ヒダやフラットなど、種類ごとのメリットデメリット・特徴をご紹介しましょう。

執筆者:鈴木 理恵子

カーテンは“ヒダ選び”が重要!

カーテンは“ヒダ選び”が重要!

カーテンを選ぶときに、どんなことに気をつけていますか。生地のデザインや機能性、価格等をチェックするのはもちろんですが、カーテンのデザイン性をより高めたり、価格調整をするときに注目したいのがヒダ(プリーツ)の取り方。オーダーカーテンではいろいろなヒダを選ぶことができます。

今回は、カーテンの代表的なヒダの形状と特徴についてお伝えします。
   

カーテンはヒダで変わる!それぞれの種類のメリットデメリット

カーテンは窓サイズと同じ量の生地ではなく、窓の幅よりも広い生地を使いヒダをとってカーテンの幅を調整します。
同じ生地でもヒダ(=プリーツ)の取り方が違うと、柄の見え方やドレープラインが変わり布の表情も変わってきます。また、ヒダの取り方(生地の分量)によっては値段にも影響がでてきます。カーテンを作るときに「えっ高い!」と思ったときにはヒダを見直してみると安くなることもあります。カーテンを計画するときには、どんなヒダを取るのか検討するといいでしょう。
 

高級感のある3つ山ヒダ

カーテンのヒダ仕様でよく見かけるヒダが3つ山ヒダと2つ山ヒダです。3つ山ヒダと2つ山ヒダでは、窓幅に対してカーテンに使う生地の量が異なり、仕上がり感、価格共に変わってきます。
カーテン

窓巾に対して2~2.5倍の生地を使う3つ山ヒダ。美しいドレープラインが特徴です。細かな縫製仕様は各メーカー等で異なります。(画像:川島織物セルコン)

3つ山ヒダは、見た目もゆったりとした高級感が感じられます。窓巾に対して生地も2倍~2.5倍使うため、価格も高くなります。高級オーダーカーテンの主流で、クラシックスタイルやオーソドックスモダンなスタイルなどグレードの高い空間にお薦めです。生地を選ばないヒダです。
カーテン

川島織物セルコンの中でもハイグレードにあたる『Filo』の3つ山ヒダ。窓に対して2.3倍の生地を使用。生地の継ぎ目も目立たないようにヒダの根元で継ぎ、美しく見えるように丁寧に作られている。(画像:川島織物セルコン)

【3つ山ヒダ(2倍~2.5倍ヒダ)】
  • オーダーカーテンの中心となるヒダ仕様でヒダ山を3つとったもの。 ヒダ間隔は10~12cm。
  • 生地の幅を窓幅に対して2倍~2.5倍。最近は2倍使いで3つ山を取るのが一般的。
  • 生地を多く使うため、カーテンのドレープラインが深くとれてゆったりと美しく見える。グレード感のある空間にお薦めのヒダ仕様。
  • 生地を多く使うため価格は高くなる。
 

価格抑え目の2つ山ヒダ

カーテン

ヒダのボリュームを押さえた2つ山ヒダ。1.5倍~2倍で作ることが多い。3つ山ヒダに比べて価格は抑えられる。写真は1.5倍。(画像:川島織物セルコン)

2つ山ヒダは、イージーオーダーや既製品のカーテンなどによく見られるヒダ仕様で、生地量を抑えて縫製してあります。ヒダのボリュームが少ないので、すっきりと見える、価格が抑えられるといったメリットがあります。オーダーカーテンでも既製品のカーテンにもあるヒダですが、縫製の方法によって大きく印象が変わりますので、見比べてみるといいでしょう。
カーテン

ニトリのイージーオーダーカーテンのヒダ。ヒダ山の高さも低くヒダ山の間隔も広めなので、オーダーカーテンに比べるとドレープラインが広がりやすい。(画像:ニトリ)

 
カーテン

オーダーカーテンでは、2つ山に指定することもできる。ヒダの押さえもしっかりときれいに仕上がっているのが特徴。(画像:川島織物セルコン)

【2つ山ヒダ(1.5倍ヒダ)】
  • 既成品では一般的な仕様。
  • ヒダ間隔は15cm以上となり広め。
  • 使う生地の幅は窓幅に対して1.5倍程度。
  • 生地の量が少ないため、ゆったりとしたドレープラインが出ない。
  • オーダーカーテンでも指定できる。

ドレープ、レースともに向き、柄が見えやすいので柄を生かしたい時にはお薦めです。3つ山ひだに比べるとグレード感に劣るので高級感を出したい場合には避けたほうがよいでしょう。
 

思い切りシンプルにはフラット

あえてヒダをとらずにシンプルに仕立てるカーテンもあります。仕上がりがフラットになり、生地の柄がはっきりと見えるので柄を楽しむのに向いています。普通にカーテンレールに吊ることもできますが、重量が軽いのならば、カーテン用のクリップで留めて組み合わせを楽しむのもいいですよ。
カーテン

ヒダをとらないフラット仕上げのカーテン。柄を見せたいときによく使われる。窓巾に対して、1.3倍前後の生地巾を使っている。(画像:川島織物セルコン)

【プレーンスタイル】
  • ヒダをとらないカーテンでフラットですっきりとした表情になる。生地の柄を見せるのに向く。
  • 生地の幅を窓幅に対して1.3倍程度。
  • 2つ山ヒダに比べても生地の使用量が少ないので安価。
※呼び方の名称はメーカーなどによって異なり、フラットカーテンと呼ぶことも多いです。
 

デザイン性の高い タブ&ハトメ

同じくヒダを取らないスタイルで人気なのが、タブスタイルやハトメスタイル。これらは、カーテンを吊る装飾レールのデザインや機能も一緒に考えたいスタイルです。
カーテン

上部の輪を装飾レールに通すハトメスタイル。モダンなイメージ。(画像:フジエテキスタイル)

【ハトメスタイル】
  • カーテンにハトメで穴を開け、細めの装飾レールに通すスタイル。開閉がスムースにいくようにすべりの良いレールを選ぶと良い。開閉時にハトメとレールがぶつかり音が気になることもある。
  • 生地の幅を窓幅に対して1.3倍~1.4倍。
  • 加工料がかかるのでプレーンスタイルより価格は高め。

装飾レールのイメージも合わせて考えたいスタイルです。スタイリッシュなイメージだけでなく、カントリースタイルでも使われます。
カーテン

テープ状の布を装飾レールに通すタブスタイル(画像:IKEA)

【タブスタイル】
・タブと呼ばれるテープでカーテンを吊るスタイル。ヒダがないので生地の柄を見せるのに向く。タブを装飾レールに掛けてカーテンを吊るので、すべりの良い装飾レールを選ぶと良い。
・生地の幅を窓幅に対して1倍~1.3倍。
・加工料がかかるのでプレーンスタイルより価格は高め。

タブとカーテンの色を変えたデザインや、リボンを使ったスタイルなどもあります。
 

エレガントなギャザー

布をぎゅっと絞ったようなギャザーヒダは、薄手の生地にお薦めのヒダですが、生地の分量を多く使うので価格的には高くなります。クラシックなインテリアで見られるエレガントなスタイルカーテンによく使われるヒダ仕様です。
カーテン

クラシックスタイルでよく使われるギャザープリーツ。こちらは、センタークロススタイル。(画像:東リ)

【ギャザーヒダ(2.5倍~)】
  • 生地を細かく寄せたヒダ。ギャザー生地専用の芯地があり、紐を絞ってギャザーを寄せる。
  • 生地の幅を窓幅に対して2.5倍~3倍使う。ギャザーの寄せ方によっては2倍程度の場合もある。
  • 生地をたっぷり使うので、ボリューム感がある。
  • 生地の量を多くとるので価格は高め。

柔らかで薄手のドレープ、プリント。レース、ボイルなどによく使われ、エレガントな印象になります。反対に張りのある生地は、ボリューム感が出て個性的な印象になります。
カーテン

一味変わったトップフリルスタイルというギャザーを使っています。生地に張りがあると雰囲気も変わる(画像:フジエテキスタイル)

ヒダの取り方や吊り方で違った雰囲気になるのが、カーテンの面白い所でもあります。今回ご紹介した吊り方の他にも、凝ったデザインの吊り方も沢山ありますので、カーテンショップなどで相談されてみるといいでしょう。皆様のお部屋に合わせたカーテン選びを楽しんでくださいね。


《画像協力》
IKEA
川島織物セルコン
東リ
フジエテキスタイル

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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