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リアクション芸、笑いと危険度は比例しない!?

テレビの番組収録での事故があとを絶たない。報道番組のロケで起きた事故も報じられるが、その多くはお笑い番組での出来事であることが多い。オールアバウト「お笑い・バラエティ番組」ガイドの広川峯啓氏に、お笑い番組と怪我との関係について聞いてみると、興味深い因果関係が見えてきた。

執筆者:All About 編集部

人気お笑いコンビ・オードリーの春日俊彰が今年1月、番組収録中に足を骨折するというニュースがあった。クレーンで宙吊りにされた状態から落下しての事故。思えばこの手のニュース、あとを絶たない。報道番組のロケで起きた事故も報じられるが、その多くはお笑い番組での出来事であることが多い。

オールアバウト「お笑い・バラエティ番組」ガイドの広川峯啓氏に、お笑い番組と怪我との関係について聞いてみると、興味深い因果関係が見えてきた。

「お笑い・バラエティ番組」ガイド広川峯啓

「お笑い・バラエティ番組」ガイド
広川峯啓

「体を張ったものは昔から受けがいいんです。奇しくも今回と同じクイズ番組ですが、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』が代表的です。もっとも、クイズというよりも、ヘビやワニとの絡み、水没したりロケットで飛んだりと、芸人たちの過酷なチャレンジの印象が色濃い。この番組により、お笑いジャンルとしての“リアクション芸”が広く認知されたといっても過言ではありません」

ダチョウ倶楽部に出川哲朗、昨今のバラエティ番組におけるリアクション芸人の存在感はいうまでもない。ただし気をつけたいのはあくまで芸、であること。広川氏は強調する。

「リアクション芸が受ける背景には当然、人間の正直な欲望といいますか、誰しもに潜んでいるSっ気とでもいいますか(笑)、そういった部分に訴求しているからだと思います。逆に嫌悪感を強くする方も少なくないですよね。

ただしこれ、芸人がまったくの素では笑えません。オーバーリアクションでもいいし、まったく動ぜずともいい。そこに芸があるから笑えるんですね。高さや痛みのハードルを上げればいいってものじゃない。例えばバンジージャンプや絶叫マシーンのリアクションと、おでん芸。危険度と笑いの大きさは比例しません」

今回の事故の際、落下した春日氏は当初、痛がるそぶりを見せずにいつもの堂々とした「オードリー春日」を貫いていたそうだ。リアクション芸はあくまで芸。芸を磨いて楽しませてもらえるのは嬉しい限りだが、くれぐれも怪我には気をつけてほしいものだ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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