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旅のカフェ・尾道 梟の館(ふくろうのやかた)(4ページ目)

映画の舞台としても知られる美しい町、尾道。海を見下ろす坂道には、満月の夜だけ開かれる一軒家のワインバーがありました。昼間はカフェとして扉を開け、旅人を迎え入れてくれます。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド


日本人のDNAに刻み込まれている風景

梟の館のたたずまいを見て、懐かしい、おばあちゃんの家みたい、という若い人々がいます。
「そう言う人に『あなたのおばあちゃんは、実際はどこに住んでいるの?』と訊ねてみるとマンション住まいだったりする(笑) それでも『もしかしたらおばあちゃんは子どもの頃、こんな家に住んでいたのかもしれない。だから懐かしい気がするんだと思う』なんていう答が返ってきます。もしかしたら木の一軒家の記憶は、日本人のDNAの中に刻み込まれているのかもしれませんね。だから体験していなくても懐かしい」

この日、私がいただいたのは瀬戸田産のレモンを用いた「瀬戸田レモンスカッシュ(\700)」。絞りたてのレモンのいきいきとした酸味が、暑さを一気に吹き飛ばしてくれるようでした。

○DRINKS
梟ブレンドコーヒー、アールグレイアイスティー、お抹茶、ローズティー、おのみち麦酒、尾道さくら咲く(カクテル)

○SWEETS
ヘルシーチーズケーキセット

裏手には会員制バー「木木(もくもく)」

梟の館のカフェタイムは自由に訪れることができますが、満月の夜のワインバーは完全予約制(TEL 0848-23-4169、\2000円でグラスワイン・オードブル付)。ガレやラリックの食器が惜しげもなく使われるこの夜のために、わざわざ日本各地から足を運ぶ人々もいるそうです。

カフェの裏手に設けられているもうひとつの隠れ家めいた小さなバー「木木(もくもく)」は会員制。メンバー料は女性3000円、男性5000円で、一度入会すればいつでも好きなときに訪れて自由に使うことができ、また一人だけビジターを同伴することも可能です。

ロウソクの灯の揺れるほの暗いスペースには、園山氏のお父様が60年間使っていたという重厚な肘掛け椅子が置かれていました。一人で訪れてこの椅子で眠っていく人もいるそうですが、なんと贅沢な使い方でしょうか。
壁には楠の枝がめぐらされています。これは近くの艮(うしとら)神社にそびえる、フクロウの住むご神木の枝。楠の枝が落ちるたびに、住職さんが園山氏のために取っておいてくれるのだそう。

SHOP DATA

梟の館(ふくろうのやかた)
広島県尾道市東土堂町15-17
TEL 0848-23-4169
OPEN
【カフェ】11:00頃~17:00頃、水休(祝祭日・満月は営業)
【ワインバー】満月の晩、日没から日の出まで、要予約
地図:Yahoo!地図情報
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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