パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

ラトリエ ドミニク・サブロン新宿

【閉店】ラトリエ ドミニク・サブロンが2009年8月5日、新宿にオープンしました。前年赤坂サカスで話題を呼んだ1号店に続く2号店は広い工房を完備。経営するマキシム・ド・パリと実力と幸運のシェフブーランジェを先行取材しました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

※ドミニク・サブロンは2015年に閉店しました


ラトリエ ドミニク・サブロン 新宿にOPEN

2008年、連日の大行列が話題になった赤坂サカスの「ル ブーランジェ ドミニク・サブロン」に続き、マキシム・ド・パリ株式会社とフランス人ブーランジェ(パン職人)、ドミニク・サブロンさんのコラボレーションによる「ラトリエ ドミニク・サブロン」が2009年8月5日(水)、新宿にオープンしました。

イートイン6席を備えた1Fショップ
上段:リュスティック 大(315円)、セーグルセザム・オ・レザン(682円)、その他ナッツやドライチェリー、フィグのパンなど。下段:ベーシックなパンの他、クロワッサン生地を巻いたエスカルゴ各種(273円~)

パリでは先月、モンパルナスに新店をオープンしたばかりのサブロンさんですが、5日の新宿のあと、27日には渋谷東急FoodShowにも出店。日本市場に賭ける想いも大きいようです。

シェフ・ブーランジェ、榎本哲さん

日本でのパンはサブロンさんと日本人シェフ・ブーランジェ、榎本哲(あきら)さんのコラボレーションです。

榎本さんは2001年、 パティスリーマディ 代官山(現在は閉店)の松原祐吉さんのもとで、その後 パティスリーペルティエ 赤坂店(2002年)、フォートナム・アンド・メイソン 日本橋三越本店 (2004年)では志賀勝栄さん(現在はシニフィアン・シニフィエのシェフ・ブーランジェ)のもとでパンを焼いてきた職人。そして今、サブロンさんの絶大な信頼を得てパンを任されている、実力と幸運の人といえるでしょう。

シェフ・ブーランジェの榎本哲さん

ラトリエ ドミニク・サブロンの設備

地下工房への階段を降りていくと右手に製菓工房、左手に製パン工房があります。 5段のBONGARDのオーブンの右手は低温長時間発酵のための発酵機が7台、左奥には生地によって使い分けるミキサーが3種類。VIRONでしか見かけたことのなかったようなスラントミキサーも発見。セントラルキッチンとしての機能が完備しています。

パリでサブロンさんのパンに魅せられ、日本への誘致のきっかけを作ったマキシムの総支配人の田中保範さんは言います。「フランスと日本ではパンの認識が違う。パンは簡易食ではなくてきちんとした食事になるものだと伝えていきたいですね」。サブロンさんはブーランジュリーだけでなくパン食文化の提案ができる カフェ「コート・ド・ルージュ」やビストロ「ヴィエイユ・ヴィーニュ」をともに作ったマキシムの姿勢に動かされて快諾、昨年赤坂に一号店がオープンしたのです。

ただし赤坂はスペース上、パンをたくさん焼くことに限りがあったため、今回の新宿店オープンによって、都内店舗への供給拠点となる準備は万端に整ったといえます。

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