まことや東京から新幹線に乗って1時間40分ほどで名古屋に着く。この日はあいにくというか絶好というか雪が降っていた。今回紹介するまことやは名古屋の中心地からはちょっと外れた住宅地に近いエリアにある。それでも幹線道路沿いではあるのだが。地下鉄の川名駅から徒歩で13分くらいは歩いただろうか。沿道には名古屋味噌煮込みうどん界の有名店山本屋総本家も店を構えている。そのすぐ先が目指すまことやである。雪の降るような天気である。歩いて来たとはいえ体はかなり冷えている。まさに熱々の味噌煮込みうどんを体の芯から欲している状況だ。店内は気取りのない内装で落ち着いている。温かみのある照明で昔ながらのうどん屋さんという風情で迎えてくれる。一番人気の親子みそえびにご飯ここは一番人気の親子みそえび\1,103税込みを注文。親子は鶏と玉子の意味で海老天が載る。いわゆる全部乗せである。注文を厨房に通す時も全部1丁であった。味噌煮込みうどんの特徴【うどん】角度を変えて味噌煮込み用のうどんは作る時に塩を使わない。これは煮こみうどんに生麺を煮込むからである。塩は茹でる時に抜けるのでここではダシに塩辛さが出ないようにうどんに塩を使わないのだ。また加水も少な目のようである。35パーセント程度だろうか。うどんの作り方も讃岐や関東のうどんとは少し違うようで何度も折り返して層を作るような製法ではないらしい。小麦粉を練って固めたものを踏み込んで固めて熟成後団子につくる。食べたときのコシというか小麦の塊という感じはこの押し固められた麺の製法にも関係が有りそうだ。塩が入らないのでグルテンとでんぷんの競演のような滑らかさや伸びやかさは感じないうどんになる。まことやで使われる小麦粉は金トビ志賀製粉のかもめというブランドだ。蒲郡にある製粉会社で名古屋、東海地方のうどん店での使用頻度は高い。【味噌煮込みのつゆ】豆味噌は愛知県岡崎を産地とする八丁味噌が味噌煮込みうどんには欠かせない。色の黒い風味豊かな味噌である。豆味噌独特の渋みも魅力がある。名古屋のうどん店ではこの味噌のブランドやまたブレンドする味噌の配合やダシの種類でお店の特徴を出している。まことやは比較的まろやかなふっくらした味噌ダシだと思えた。節類の複雑な旨みの絡みと味噌の風味と味醂などの甘さが渾然一体となっている。色から想像する辛さはない。【食べるぞー】約10分ほど煮込まれるといううどんはぐつぐつと煮えたぎりながらテーブルに運ばれてくる。ここの味噌煮込みうどんにはふたがついてこない。小さな取り皿とレンゲがついてくるから普通に取り分けて食べる。葱の青さと白さが彩りを添えていて何となく嬉しい。海老天の大きさに思わず顔がほころぶ。この味噌煮込みにはご飯が似合う。ご飯210円を頼もう。うどんをおかずに食べるご飯はおいしい。少し行儀が悪いが汁にご飯を入れて雑炊にするのもおいしいと思われる。味の良くしみ込んだしいたけや鶏肉が美味い。玉子を崩して食べるかそっとうどんで取り囲んで黄身を固まらせて食べるかはお好み次第。店頭でご主人の山本誠さん昭和49年に開業で地元の人に愛されるお店である。店主の山本誠さんは今でも店頭で麺打ちをしている。元気なおじさんである。比較的高いといわれる名古屋の味噌煮込みうどんであるが地元御用達のこの店のメニューは納得。ベーシックな親子みそ【メニュー】親子みそえび \1,103 大盛\1,418みそえびかしわ入 \1,050 大盛\1365みそえび玉子入 \998 大盛\1313みそえび入 \945 大盛\1260親子みそ\893 大盛\1208みそかしわ入\840 大盛\1155みそ玉子入り\788 大盛\1103みそにこみ\735 大盛\1050すましにこみ(醤油味)\735 大盛\1050ご飯 (小のみ)\210ざるうどん \735 大盛\945ざる天ぷら付き\945 大盛\1155天うどん\735 大盛\893親子なんば\872 大盛\1050とりなんば\809 大盛\945天とじうどん\840 大盛\1103玉子とじ\630 大盛\893志の田うどん\630 大盛\893うどん\420 大盛\630全席禁煙【まことやDATA】愛知県名古屋市昭和区壇渓通4-14052-841-867711:00-20:30毎週金曜定休日※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。