女性のためのグルメ情報/女性のためのグルメ関連情報

【ベルギー観光局】が選ぶ東京のお店!(3ページ目)

【世界の観光局が選ぶ東京のお店】シリーズ第3弾は、ベルギー観光局ワロン・ブリュッセルのセレクト! 夏こそベルギービールと一緒に、美味しいベルギー郷土料理を楽しみましょう!

執筆者:河野 優美

神田でまる14周年を迎えた「シャン ドゥ ソレイユ」。

ベルギー観光局が選ぶ東京のお店!
感激のひと皿「合鴨のロースト チェリービールソース」。

10年程前から、ベルギー観光局のイベントのお手伝いをしているという、「シャン ドゥ ソレイユ」オーナーシェフの原田延彰さん。3年間のベルギー修行を終え、神田にお店を開いてから、この2008年7月6日でまる14周年。帰国者が懐かしさで足を運ぶベルギー郷土料理&ベルギービール店としても、よく知られるところです。

お陰で、原田さんの腕は、帰国してからも年々、ベルギーの味に近づくことしかり。その源は、帰国者からのリクエスト。現地で食べておいしかったあの料理、この料理の再現を、原田さんにお願いする人も多いのだそう。それに応えるのも修行のうちだとすると、原田さんの修行は今もって継続中。

そう考えると、原田さんの料理が、いかに進化を重ねていておいしいか。感激したのは、「合鴨のロースト チェリービールソース(2,700円)」。2日かけて作ったフォンドヴォーに、チェリービールを混ぜて煮詰めたソースが、ゆっくり火を通したやわらかい鴨に、こってりとかかります。

傍らには、1本をまるごと30分煮込んだチコリとも呼ばれるアンディーブ。ビールと砂糖のキャラメリゼが、野菜をお菓子のようなひと品に仕上げます。

ベルギーの特産品「アンディーブのサラダ」。

ベルギー観光局が選ぶ東京のお店!
木イチゴのビネガーが華やかな味わいを運ぶ「アンディーブのサラダ」。

このアンディーブは、ベルギーの特産品でキッシュやグラタンなどにもよく使われますが、噛むとシャキッとした水が出ることから、夏には生でもよく食べられるそう。

そのひとつが、「アンディーブのサラダ クルミオイルドレッシング(980円)」。これは、アンディーブをレタスやイタリアンパセリとともにクルミドレッシングでいただく、とってもシンプルなメニュー。だからこそ、ビネガーやオイルの調合に、とても気を使います。

香りをかいだ瞬間は、酸味がツンと立ち、酸っぱそうな印象を受けましたが、食べてみると、オイルやビネガーの甘みがとても華やか。これは、木イチゴのビネガーとシェリービネガー、オリーブオイルとクルミオイルの調合の賜物です。

この他、ベルギー郷土料理としては、「うなぎのグリーンソース(3,300円)」、「ウサギのグーズビール煮込み(3,300円)」、「牛ホホ肉のベルギービール煮込み(2,625円)」などが味わえる他、ムール貝だけでも、白ビール蒸し、エスカルゴバター風味など10種類の料理が用意されています。

ビルまるごとで感じるベルギーの食文化!

ベルギー観光局が選ぶ東京のお店!
落ち着いた雰囲気の2Fのレストラン。

そんな「シャン ドゥ ソレイユ」は、1Fがブラッスリー、2Fがレストラン、3Fが個室、4Fがパーティールームの構成。ビルまるごとで、ベルギーの食文化を感じられるようになっています。

以前は、1Fには立ち飲みのバーカウンターも設置され、かなりカジュアルな雰囲気でしたが、現在はすべてテーブル席にリニューアル。気軽な居心地はそのままに、2Fのレストランのメニューもオーダーできるようになりました。

ベルギー観光局が選ぶ東京のお店!
ドアの枠にビールのラベルがたくさん貼られた1Fの気軽なブラッスリー。

オーダーの目安は、カップル2名で、ムール貝の料理、前菜、メイン、パスタ、デザートの5品程。ベルギー料理は、ヌーベルキュイジーヌなどとは似て似つかず、ひと皿がどっしりしているので、シェアが主流。「取り分けパーティーメニュー(1人4,200円)」も用意しているので、4名で来店し、前菜2品、温菜2品、魚、肉、パスタもしくはグラタン、デザートの8品をいただくのも、とてもお得です。

ベルギー料理に目覚めたことは、僕の運命。

ベルギー観光局が選ぶ東京のお店!
「シャン ドゥ ソレイユ」オーナーシェフの原田延彰さん。

「今回、ベルギー観光局さんからお奨めのお店として選ばれたのは、どこがポイントになったと思いますか?」と原田シェフに聞いたところ、アンディーブのサラダさながら、シンプルなひと言。「僕がベルギーが大好きだから」。

そのルーツは、やはりベルギーでの修行時代。サブロン教会のそばの今はもうなきレストラン「オーデュック・ダランベルグ」にお世話になっていた頃、ベルギーの人たちには本当に良くしてもらったのだそう。仕事を離れても飲みに連れて行ってもらったり、週末もサッカースタジアムに案内してもらったり、自宅の夕食に招いてもらったり。

「異国の修行で、殺伐とした毎日を送りそうな中、楽しく温かい気持ちで過ごせたのは、きっとベルギーの人達のお陰です。いい思い出が、いい料理を作ることもある。ブリュッセルで出来た友人のお母さんが作ってくれた家庭料理は、今も僕の料理を後押ししてくれています」。

「フレンチのシェフを目指している人が、修行先が見つからず、とりあえず隣国のベルギーに行くケースはよくある。僕もその一人。でも、ベルギーに行ったことで、ベルギービールや料理に目覚め、人生が変わった。ベルギー料理は、僕の運命そのものだと思っています」。

そんな原田シェフは、こうも言います。「旬を楽しむ国民性は、ベルギーも日本も同じ」と。同じなら、きっと日本人もベルギー料理を楽しめるはず。どこで変わるかわからないのが人生なら、まずは踏み出すことですね。

<店舗データ>
シャン ドゥ ソレイユ
所在地:千代田区内神田1-10-6
TEL:03-5281-0333
営業時間
ランチ :11:30~14:00(LO)
ディナー:17:00~21:00(LO)
定休日:日・祝
1Fブラッスリーのみ喫煙可
JR神田駅西口より徒歩約5分
丸ノ内線大手町駅A1出口徒歩約5分
千代田線・半蔵門線・東西線・都営三田線大手町駅C1出口より徒歩約5分
地図:Yahoo!地図情報

次ページでは、ベルギービールの輸入、販売、卸も行う「BRUSSELS」をご紹介します!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます