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マスターズリーグ観戦記(3ページ目)

2006-7年シーズンで6年目を迎える、プロ野球マスターズリーグ。毎年恒例となった正月開催(1月2日)試合の観戦記。

執筆者:コモエスタ 坂本

マスターズリーグの今シーズン


結局村田は6回裏の1イニングを投げ、試合は7回裏、札幌アンビシャスが2点を追加して4-1とリード。そのまま逃げ切って今シーズン4勝3敗と、1試合を残してマスターズリーグ三連覇に向けて一縷の望みを残した。一方、負けた東京ドリームスは1勝5敗1分と精彩がない。マスターズリーグ2年目と3年目に二連覇を達成したものの、それ以降のシーズンは下位に低迷している。

結局、マスターズリーグの第6シーズン目は最終戦で福岡ドンタクズを下した、名古屋80D'sersが6勝2敗で初優勝に輝いた。各チーム8試合ずつ、5チーム合計で20試合しかなくなったリーグだが、優勝争いはそれなりに盛り上がる。

マスターズリーグに望むもの


茨城ゴールデンゴールズにおける欽ちゃん(萩本欽一氏)のマイクパフォーマンスほどではないにせよ、マスターズリーグも場内実況アナウンサーによるマイクパフォーマンスが耳障りなことがある。

バット回しなどの芸を持っている選手には、試合進行や状況におかまいなしにパフォーマンスを要求するし、実況する話のネタも楽屋落ち的な内部化したものも多い。もちろん、そのパフォーマンス自体を見るのは楽しい。この試合でも最終回に登板した東京ドリームスの斉藤明夫に対して、執拗に「背面投げ」をせがみ、何球かの後にやっと斉藤がそれを披露して見せるなどのシーンもあった。それ自体は目を引くものであっても、その経緯に興醒めしてしまう部分があるのだ。

マスターズリーグを見に行く観客は、おそらく往年のプレーヤーに対する最低限の敬意は持っているだろう。しかし、彼らをトークで過剰に持ち上げる必要はない。むしろ思ったのは、電光掲示板を有効に活用していなかったことだろうか。太鼓持ちのような実況アナが饒舌に語るよりも、掲示板に情報を映すだけの方が雄弁で品位がある。

また、実力を優先すべきか、見せ場やパフォーマンスを優先すべきかの部分も難しい。現役引退したばかりの30代後半~40代のピッチャーと60代のバッターでは明らかに力量差がある。毎試合がオールスターゲームと同じリーグの中で、見せ場と勝負の両立はかなり苦労する部分だろう。

名対決も見たいが、それよりも往年のプレーヤーがまだ頑張っているという好プレーの方が見たい…というのがおそらくは観客の大半だろう。それゆえに56歳・村田兆治の140キロこそがスタンドで一番の盛り上がりになるのだ。なかなか方向性の難しいリーグだが、私はそのあたりを強く望みたい。そしてできるならば、長く続くリーグになって欲しいものだ。
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