野球/名将と呼ばれる野球監督のエピソード

信念を貫きつつ結果を残す“俺流”落合博満

日本プロ野球で「名将」と呼べる監督はたくさんいると思います。仰木彬氏、野村克也氏、近藤貞雄氏、根本陸男氏、森祇晶氏などなど…。一人ひとり別々の個性的な魅力がありますが、個人的に一番好きなのは落合博満氏です。

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有言実行、結果をきちんと残した落合博満

落合氏

落合氏には、勝つために自分の信念を貫くスタイルを持って戦略を立て意思決定をするので、ブレがなく見ていてある種の潔さがあった

日本プロ野球で「名将」と呼べる監督はたくさんいると思います。

仰木彬氏、野村克也氏、近藤貞雄氏、根本陸男氏、森祇晶氏などなど…。一人ひとり別々の個性的な魅力がありますが、個人的に一番好きなのは落合博満氏です。

落合さんの魅力としてまず思いつくのが、有言実行、結果をきちんと残している点です。

中日の監督として8年間の指揮をとり、すべての年でAクラス、リーグ優勝4回、日本シリーズ制覇1回の成績もさることながら、長打力のある選手がいなくても相手に点を与えず守って競り勝つスタイルを確立、ドラゴンズのチーム力の底上げに大いに貢献し、強いチームに作り変えました。

また、勝つために自分の信念を貫くスタイル(「俺流」という言葉でお馴染みになりました)を持って戦略を立て意思決定をするので、ブレがなく見ていてある種の潔さがあるので私はファンになりました。

ただ世間一般には、2007年の日本シリーズ第5戦で完全試合目前の山井投手を降板させて守護神・岩瀬に変えたこと、第2回WBCの代表選考時に中日の選手を一人も派遣させなかったこと、打者として超一流の成績を残しながら名球会入りを拒否したことなど、そしてそれらの理由についてほとんど語らなかったことで、あらぬ誤解を受け非難されたことも事実です。

後になってこれらには彼なりの明確な考え方に基づく判断があることが判明しました。じっくり話を聞けば多くの人が納得できますし、むしろその背景にある問題点の本質を見抜いていたこと、そして常に自分の役割は何なのかを意識した上で優先順位を考えていたことは、まさに真の名将と呼ぶにふさわしいと思います。

名球会入り拒否のエピソードは、基準の不公平さの問題点を指摘し、またそれゆえに名球会入りできなかった過去の偉大な選手達に敬意を示してのことで、名誉は受けずともその奥にある野球界の真の発展を願う気持ちを態度で示したのは大変彼らしい気がします。

最後に、俺流語録から好きなものを3つ、紹介します。

「良い時も悪い時も同じ態度で接してくれた人だけ信じられんだ、そういう人と一生つきあっていきたい」

「自分のベンチで監督と戦ってもしょうがない。選手達には『戦う相手を間違えるなよ』と言っている」

「欠点を直すこと、それはよい部分が失われることでもある」
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