4月に公開予定の「スラムドッグ$ミリオネア」。ゴールデン・グローブ賞をはじめ、これまで76個の賞を獲得し、第81回アカデミー賞で9部門10ノミネート(2/23追記:作品賞を含め8部門受賞)を果たした映画の原作『ぼくと1ルピーの神様』と、2008年ブッカー賞受賞作『グローバリズム出づる処の殺人者より』をご紹介します。共通するキーワードは、インドの格差社会!
「スラムドッグ$ミリオネア」原作『ぼくと1ルピーの神様』
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| <DATA>タイトル:『ぼくと1ルピーの神様』(文庫)出版社:ランダムハウス講談社著者:ヴィカス・スワラップ価格:840円(税込)※2/20発売予定 |
僕は逮捕された。クイズ番組で史上最高額の賞金を勝ちとったのが、その理由だ。本書はそんな衝撃的な文章で始まる。主人公は、ラム・ムハンマド・トーマス。貧しいウェイターだ。孤児で学校には通っていない。本も読んだことがない。警察はインチキだろうと責めるが、彼は答えを知っていた。なぜか? ラムは弁護士のスミタに、そのわけを語っていく。
彼は運命のいたずらで、ラム(ヒンズー教)、ムハンマド(イスラム教)、トーマス(キリスト教)と、3つの宗教が合体した名前をつけられ、過酷な環境でサバイバルしてきた。18歳にして豊富すぎる人生経験のなかに、クイズの解答が隠されていたのだ。
映画館で遭遇した痴漢の正体、列車強盗にあったときの顛末、住み込みで働いていた家の秘密……。さまざまな出来事とクイズがどうつながるか想像しながら読んでいくと、何度も意表を突かれる。次々と襲いかかる危機を切り抜けるラムの機転と勇気も痛快だ。
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世界でもっとも権威ある文学賞のひとつ、ブッカー賞を受賞した『グローバリズム出づる処の殺人者より』をご紹介。