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エンジニアの自宅スタジオ訪問~山口泰氏

房総半島の海岸から徒歩1分の場所にある山口泰さんの自宅スタジオ。日本家屋に作られたこのユニークなスタジオでは、一般のスタジオとはまったく異なる試みがされています。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

房総の海水浴場から徒歩1分のスタジオ

山口泰氏自宅スタジオ
今回お話を伺ったレコーディングエンジニアの山口泰さん
今回、訪問させていただいたのは、レコーディングエンジニアであり、また自らが率いるmonk beatというユニットのベーシスト、yasuとして活動する、山口泰さん。山口さんはvictor studioから独立後、渡米しNYでも活躍。Chara、Crystal Kay、清春、Britney Spearsや*NSYNCなど、さまざまなビッグ・セッションに参加し、その恵まれた聴覚と生き生きと録らえるレコーディング・テクニックが、多くのアーティストから支持されているエンジニアです。

私が山口さんに初めて会ったのは、昨年3月のRolandのR-09HRの発表会でした。その後、「リニアPCMレコーダー 購入×生録ガイド」というムックでのインタビューをお願いしたり、イベントの会場でお会いするなどしていた中、新しく完成したという自宅スタジオにぜひ、お邪魔したいとお願いしていました。


山口泰氏自宅スタジオ
房総半島の館山にある山口泰さんの自宅スタジオ
実はその山口さんのスタジオ、千葉県の房総半島、館山にある海岸から徒歩1分という場所。なかなかキッカケがなくて伺うことができなかったのですが、先日ようやく念願適って、行ってきました。

いわゆるスタジオのイメージとはまったく異なる、山口さんのスタジオ。どんなところなのでしょうか?


日本家屋をリフォームした不思議な空間

山口泰氏自宅スタジオ
海から歩いてすぐのところにある山口さんのご自宅は昔懐かしい雰囲気の漂う日本家屋
スタジオというと、鉄筋コンクリートの地下室など近代的な建物という印象が強いのですが、山口さんの自宅兼スタジオに到着して驚いたのは、そうした既成概念とはまったく違う建物であったことです。そう、非常に懐かしい雰囲気の漂う、築40年以上は経っているな、という感じの日本家屋だったのです。

玄関を入るとまっすぐに長い廊下が伸び、その両側には障子で仕切られた部屋が並んでいます。そして、その正面にある20畳程度の一番大きなフロアリングの部屋がスタジオ。そして、ここは密閉空間ではなく、囲われていないまさにオープンな空間。でも、都会ではなく自然いっぱいの郊外であるだけに、とっても静かで、ゆったりとした時間が流れる不思議なスタジオなのです。

この部屋は、本当にスタジオなの?レコーディングってできるの?……と、いろいろと疑問が沸いてくるので、いろいろと伺ってみました。
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