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中学受験母が語る、my塾弁ストーリー3・後(2ページ目)

東大法学部から外資系金融機関を経て、現在フードコンサルタントとして活躍中のサカイ優佳子さん。超高学歴、食のプロのサカイさんが、お子さんの中学受験と塾弁にどのように臨まれたのでしょうか。必見です!

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド

塾弁は作らない

小6当時の長女の通塾は3時半~6時半が週2日、4時半~8時半が週1日と、他の塾に通塾する生徒に比べて格段に短い。週に1日だけあった4時間の日も2コマは講師の授業で、残りの2コマは長女の自習時間だった。

食の専門家として、そもそも中学受験を理由に小学生が約3年もの間、夕食を親と別に食べるのはおかしいという思いがある。長女の中学受験準備を通して、塾弁なるものは一切作らなかった。

「授業の長い、週1日だけ学校帰りにおにぎりなどを買って行くように言いました。あとは帰宅してから食事をさせました。塾の中は飲食禁止だったので本人に聞いたら、駅のホームの椅子で食べてから行ったようです」

いわゆる中学受験のメインストリームに背を向けた、完全な“我流”の受験。しかし、のちに長女からは感謝された。

「他の人に比べると勉強時間も短かったし、睡眠時間も削らなかったし、無理矢理勉強させられているという感じがなかったから、ありがとうって。他の子はいろいろとストレスで親と衝突することもあったと聞きますが、うちは壁に当たることもなく、最後まで行くことができたので、よかった(笑)」

長女は、小6でも毎晩9時就寝を守ることができたというから驚く。さすがに8時半帰宅の時は10時就寝だったが、

「これでも遅いと思っていたくらいでした。いつも娘には『そんなに頑張らないように』って口を酸っぱくして言っていたので、確かに普通とは違うかもしれないですね」

子どもが夜型になることに異論があり、他塾で子どもの帰宅が夜10時半だなどと聞くと、「そんな時間に子供が外にいるのは異常だ」と考える。

「子どもの受験で、家庭のリズム全てを崩すのはヘンだと思うんです。下の子どもや夫の生活、自分の生活などがバラバラなのはおかしいという感覚で」

子どもの幼稚園時代は、毎日昼食のお弁当を作っていたが、塾弁は作る気がしなかった。夕食に冷たいものを食べるのは、自分でもいやだ。サカイさんの友人で、大学教員をしている人が「一年くらい家族と別々でもいいじゃないか」と言ったが、サカイさんは「11歳から12歳の1年は大きいよ!」と反論した。

>>>人の価値観に流されるな/食の専門家から、塾へのメッセージ>>>
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