男のこだわりグッズ/モノを持ち運ぶ・整理

何でも放り込める「革袋」のようなポーチ

ポーチの構造を解析し、最もフレキシブルな形を求めて出来上がったのは、何でも放り込めてスマートに持ち運べる、現代の「革袋」でした。クラシカルで新しいエムピウのマルチポーチを紹介します。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

革の袋はカバンの原点

m+「SACCA」
左がSサイズ、7,140円(税込)、右がLサイズ、14,070円(税込)

色は、それぞれキャメル(左)とダークブラウン(右)がある

古い西洋の小説などを読んでいると、煙草や文具はもちろん、工具やお金から、酒などの液体まで、革の袋に入れて持ち歩くシーンが頻繁に出てきます。日本でも、旅の道具は袋に入れて身体に巻き付けたりしていました。何でも放り込むからには、その革は柔らかく鞣してあったのでしょう。柔らかく鞣しても尚、強度が落ちないからこそ、革が使われていたわけです。

「SACCA L」は縦長の書類ケース風。

エムピウのマルチレザーポーチ「SACCA」は、名前こそマルチポーチということになっていますが、ガイド納富的には、21世紀に甦った革袋、というイメージです。羊の革を使った、柔らかくて腰の強い革は、本当に柔らかくて、不定形なモノを入れても、上手く包み込んでくれます。構造も、シンプルどころの騒ぎではなく、本当にただの袋です。

「SACCA S」はコンパクトなポーチ風。

Lサイズは縦長の袋、Sサイズは正方形に近い感じの袋。マチがなくて柔らかいというのはエムピウさんの得意技ではありますが(マチが無いことでフレキシブルに大きな荷物にも対応するショルダーバッグを、このガイド記事でも紹介しました)、それでも、ここまで「袋」なのは初めてです。見ていると、これがカバンになっていくのだなあと、カバンの歴史に思いを馳せたりしてしまいます。

柔らかい革であるということ

シープスキンは柔らかくデリケートなので傷や押し跡が付きやすいが、使い込むと味がでて、傷なども馴染んでいく。

素材として使われているシープスキンは、何と言うか、とても革らしい革です。製品にしてからシボ加工された、くったりした外見は、袋にするのに相応しく、触ると革らしい滑らかさと柔らかさが心地よい素材です。カッチリしたカバンや財布などには向かない素材かも知れませんが、革という素材そのものが好きな方には堪らない魅力があると思います。

単に柔らかい革で作った袋で、敢えて裏も付けずに革のままという構造なので、自由に曲げたり、不定形のモノを入れたりするのに最適。基本的には、好きなものを放り込んで、開口部を折り曲げるという使い方が似合うのですが、さらに上部にゴムバンドが付いていて、上部を折り曲げた後ぐるりと革バンドを巻けば、ポーチ的な形に落ち着きます。この構造が可能なのも、革の柔らかさ故でしょう。

Lサイズを使ってみる

小さく見えるが、実はA4サイズの雑誌が入る大きさは汎用性が高い

用意されているのは2サイズ。まずは、大きなLサイズから使ってみました。Lサイズは、幅250mm、高さ400mmの縦長い袋。見た感じはコンパクトなのですが、ちゃんとA4サイズの雑誌が入るあたりも、エムピウらしいこだわりです。ガイド納富は、資料となるA4の用紙を挟んだクリアファイルとノート、ペン類、デジカメを入れて、近くでの打ち合せに行ったのですが、不思議な頼もしさのある袋だと感じました。

革が柔らかいのでパソコンとACアダプターといった、凸凹が多いものもスッキリと収納できる。写真のネットブックは、イラストレーターのたかしまてつを氏によるイラスト入り特別仕様。

また、ネットブックとACアダプターとマウスを入れて、カフェに仕事をしに行く時も重宝しました。ネットブック+周辺機器+アナログの筆記具&ノートセットで、ちょうどいい感じに収まるのです。元々、袋は軽いし、ACアダプターのせいで袋が多少膨らんでも、小脇に抱えやすくていい感じです。カバンのインナーというか、内容物の整理にも便利です。

Sサイズを使ってみる

KORGの手のひらサイズのシンセサイザー「カオシレーター」とイヤフォン、録音用のローランドの「R9」と接続用ケーブル。これらがスマートに収まる「SACCA」のSサイズ

Sサイズは縦横190mmの小さな袋です。ガイド納富は、初めて見た時から、「KORGのカオシレーターを入れるケースにしたい」と思っていて、実際入れて見たら誂えたようにピッタリでした。ツマミ類などで突起の多いシンセサイザーやエフェクター類は、袋に入れるのが収まりが良いのですが、この「SACCA」のような、革の袋は他にはありません。

さらに、カオシレーターとイヤフォン、良いループサウンドが出来た時に録音するためのレコーダーと接続用のケーブルをセットにして入れてみたら、これも良い感じに収まります。カオシレーター単体とイヤフォンだけでも上手く収まるし、録音セットを追加しても収まりが良いのは、柔らかい革とマチのないデザインとサイズバランスの賜物。エムピウさんの製品を使っていつも感じるのは、このサイズバランスの絶妙さです。

上の写真の機器を全部入れても、こんな風にコンパクトに納まる。

このSサイズは、価格も手頃だし、それこそペンケースから財布から、手帳と財布とデジカメのお散歩セットから、インクと万年筆とモールスキンなどのポケットサイズのスケッチブックとか、煙管と煙草の葉とか、普通のポーチでは似合わないようなモノを入れて持ち歩けるので、かなりのお勧めです。多分、古い西洋では当たり前にあったような、でも今は意外になくて、しかも現代風に使いやすさが加味されている袋です。

ガイド納富の「こだわりチェック」


要するに、今の時代、意外にカッコいい袋が無かったということなのかも知れません。SIWAの書類袋がカッコ良く見えるのも、この「SACCA」の利用法をいくらでも思いつくのも、汎用性が高く、しかもこだわりを感じさせる「袋」を待望していたからなのではないでしょうか。実際、カオシレーターを入れたSACCAのSサイズは、それが自分のカバンの中にあるのを見ても、「うーん、カッコいいなあ」と感じてしまいます。

しかもこの「SACCA」、恐ろしいことに、あまりに様々なシチュエーションで使えてしまうため、いくつも欲しくなってしまうのです。柔らかい革の袋(ゴム止め付き)というだけのシンプルさは、とてつもない汎用性の高さに結びついたということなのでしょう。文具とか小物とか、そういうのが大好きな方は、とりあえず買ってみてください。使い始めると、使いたいシチュエーションの多さにビックリしますよ(いや、ほんと)。

<関連リンク>

・m+のマルチポーチの大きい方「SACCA L ダークブラウン」はスタイルストアで購入出来ます
・m+のマルチポーチの大きい方「SACCA L キャメル」はスタイルストアで購入出来ます

・m+のマルチポーチの小さい方「SACCA S ダークブラウン」はスタイルストアで購入出来ます
・m+のマルチポーチの小さい方「SACCA S キャメル」はスタイルストアで購入出来ます

m+の公式サイトはこちら

m+の柔らかいショルダーバッグを紹介したガイド記事はこちら
SIWAの書類ケースを紹介したガイド記事はこちら

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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