ウイング・チップの魅力は無骨なところ
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| チャーチ チェットウインド ラスト73。ウイング・チップだけでなく、チャーチの歴代モデルのなかでも傑作と呼ばれている。参考商品。 |
イギリスでは
フル・ブローグズと呼んでいるが、アメリカ式の
ウイング・チップという呼称のほうが馴染み深いので、あえてそう呼ばせてもらう。
で、ウイング・チップの起源はというと、意外と古く17世紀のアイルランド(スコットランド説もあり)まで遡ることができる。
とはいえ、現在のようにお洒落感覚で履くようになったのはずっと後のことで、19世紀後半になってからのこと。おもに
狩猟や田園の散策用に履かれていたようだ。
たぶんアメリカでいうところのワークブーツのような存在だったのだろう。現在のトリッカーズのカントリーを見ていると、たしかに「ワークブーツだな~」と納得してしまう。
イギリス版のビーンブーツ(エルエルビーンのメイン・ハンティング・ブーツのこと)のようだと思うのはボクだけではないだろう。
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| 昨年7月のクツハクに出品されたエドワード グリーン。一度は履いてみたい憧れのブランドである。参考商品。 |
そんな歴史的な背景を知ってしまうと、洗練され過ぎたデザインをこの靴に求めるのは間違いだと気づく。
ビジネススーツに合わせるにしても、どこか野暮ったさというか、実用靴としての無骨さがほしい。
色は一般に黒と茶があるが、やっぱり
ウイング・チップは茶系のほうが、より雰囲気があると思う。恥ずかしながら、ボクの数少ないウイング・チップを紹介しよう。
英国靴といえば、やっぱりチャーチ!
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| ロンドン、ニューヨーク、パリの名が入ったチャーチのロゴ。現行のチャーチにはミラノの名が入っている。オールドチャーチと新生チャーチを簡単に見分けるポイントでもある。 |
オススメは英国靴の良心、
チャーチ(CHURCH’S)である。ご存知のような買収劇があって、しばらく日本市場から消えていたが、ここ数年再び日本でも購入できるようになった。
写真のチャーチはすべて
オールドチャーチ(旧チャーチ)と呼ばれる古いモデルである。
残念ながら新生チャーチは価格が上がってしまった。それにもまして
木型が変更されてしまったことに、昔ながらのチャーチファンは怒っているのである。
これほど日本にチャーチファンが多いのは、長年にわたって大塚製靴がチャーチを入れていたからだ。
価格も嬉しいことにずっと4万円~5万円代で購入することができ、価格とクオリティにおいて、
英国靴の基準としての役目を果たしていた。
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| サイズ75(セブンハーフのこと)、フィッティングF、ラスト(木型番号)81、筆記体でBURWOODと記されている。そのモデルのすべての情報がここに集約されているのだ。 |
ジョン・ロブやエドワード・グリーンも知らなかった世代にとって、チャーチは英国靴のシンボルであり、
「いつかはチャーチ」を目標に、リーガルで我慢していたのである。
価格が高騰してしまったとはいえ、伊勢丹新宿店では、昔の木型を使ったモデルを限定復刻しているし、まだまだ魅力的なブランドだと思う。
オールドチャーチは中古だから嫌だという人には新生チャーチを履いてもらいたい。
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