軽自動車の中において、例外的な値落ちを続けるi(アイ)
ほとんどの軽自動車がフロントにエンジンを置く中、ポルシェのようにリアにエンジンを搭載したアイ。これにより、前方に十分な衝突安全性を確保しつつ、居住空間を目一杯広げることが可能になりました |
「2万円と4万円? そんなたいして違いはないじゃん」と思われるかも知れませんが、さにあらず。「水の一滴、岩をも砕く」ではないですが、小さな差がこつこつたまり続ければ、気がつくと大きな差になるのです。
具体例を見てみましょう。59.9万円のワゴンR RR-DI/2004年式/走行距離4万kmという中古車が見つかります。一方アイはというと59.8万円でM/2006年式/走行距離1.9万kmという中古車が見つかります。
残念ながら平成17年排出ガス基準は50%のため、エコカー減税対象ではありませんが、そもそも軽自動車の減税額はあって自動車重量税。ちなみに新車で1万3200円、中古車で8800円です |
ワゴンRのような箱形が軽自動車の王道という中にあって、ワンモーションのスタイルで2006年1月に登場したアイは、まるで未来の乗り物でした。エンジンをリアミッドシップに置くという凝ったつくりは、走行安定性と広い居住空間、軽快なハンドリングを生み出し、見た目同様、従来の軽自動車のイメージを覆した一台です。何しろそのホイールベースは同社のコンパクトカー・コルトよりも長いほど。
にもかかわらす、発売当初こそ売れたものの、次第に王者ワゴンRなど「従来の」箱型やダイハツタントといったハイト系に道を譲るようになりました。世の中で乗られている車のほとんどが、白か黒いボディなのと同じように、日本人はやはり、目立つことが苦手なのでしょうか。
しかしアイの魅力は、上記の通り、見た目だけではありません。詳細を次ページでさらに見ていきましょう。