結論から言えば、どのくらいの期間を喪中というか、どこまでの範囲の親戚が該当するかなど、厳密な決まりはありません。地域によって、宗派によって、また各家庭の事情によって異なります。
「忌中」と「喪中」の違い
最近は新年の挨拶をメールで行う人も増えてきましたが、喪中のお知らせをメールだけで済ませるのは失礼です
忌中とは、神道の「穢れ(ケガレ)である死を忌む期間」という考え方から、忌中時(五十日)は出仕(仕事)を控え、殺生をせず、髭や髪を剃らず、神社に参拝しないとしています。仏教では四十九日法要が終るまでを忌中とされています。一方喪中とは、「死者を偲ぶ期間」であるとされ、忌中とは別の考え方になるのです。
日本では、喪中の規定に関する法律は奈良時代の「養老律令(ようろうりつりょう)」にはすでに見られ、江戸時代になると「服忌令(ぶっきりょう)」という法律によって喪中の規定がはっきりなされていて、これらによると父母の喪は12か月~13か月であると制定されています。
明治7年の太政官布告による服忌令では13か月、明治42年の皇室服喪令では12か月と、こちらもほぼ同様の期間が決められています。
現在は服喪期間についての法律はありませんが、だいたい12か月~13か月が一般的。つまり、一周忌法要までを喪中とする人が多いようです。
一般的な服喪期間
服喪期間について、あくまで参考程度になりますが一般的には下記のとおりであると認識されています。- 父母、養父母、義父母
…12か月~13か月 - 子供
…3か月~12か月 - 兄弟・姉妹
…30日~3か月 - 祖父母
…3か月~6か月 - 祖祖父母、叔父叔母、伯父伯母、叔父、叔母
…喪中としない
同居か別居かによっても異なりますし、故人との付き合いの度合いや喪中についての考え方によっても異なりますので、各家庭で相談のうえ基準を決めたら良いでしょう。