妊娠の基礎知識/高齢出産

40代で産んだらどうなるの?

晩婚化が進み、40代出産も射程距離に入る人がどんどん増えています。高齢出産のリスクは知られてきましたが、30代出産と40代出産の間には、一体どんな差が?

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40代出産はどんどん伸びている

出生率が全体的に下がる中、高齢で出産する人の実数は増えています。出生数の伸び率は若い人では下がっていますが上の年齢層ほど増えているのです。

2013年における全国の統計を見てみますと、40代の出産は約5万(47,662)件となっています。これを、今最も出産している年齢層が生まれた頃にあたる1980年と比較してみると、何と6.6倍も増加しています。

40代はじめは、まだ30代最後に近い

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健康な40代女性は、前半ならまだまだ出産年齢です。
この年代でもっとも厳しいのは、妊娠率の低下という問題です。妊娠率は30代後半から目立って下がってきますが、40代では一段と下がり、中頃には妊娠はごく稀れとなります。1年が貴重な時間で、1年前に妊娠できそうだった人が今年はもう卵が反応しないということが起きます。

それでも40代はじめでしたら、40になったからといって劇的に妊娠力が落ちるわけではありません。体外受精も、42歳くらいまではトライする人が多いでしょう。成功率は若い人よりかなり低くて数%になりますが、それでもパッと妊娠してしまう人もいます。数回繰り返した場合の累積妊娠率は、数割まで上がります。

40代半ばの妊娠はスペシャルな妊娠

これが43歳、44歳となると、たとえ希望は捨てないとしても、夫婦だけで生きていく人生について考えていきたい時期です。

それでも決して確率が0ではないわけです。もし、この年齢で子どもを産める人、産もうとする人は、きっと両親も赤ちゃんも特に生命力に富んだ人に違いありません。ただ、とてもスペシャルな妊娠だということです。

流産は2~3割というところ

40代は流産も増えますから、もしかしたら、せっかくの妊娠がそうなってしまうかもしれません。40代ともなると、出産できた人も、聞けば一度か二度はそういう経験を経ている人が多いようです。流産はショックを受けますが、若い人でも10人にひとりはあり、まして40代となれば受け容れなければなりません。自然の宿命です。流産は30代後半から増えてきて、40歳では2.5割くらい。45歳になると3割を超えます。流産の原因のほとんどは赤ちゃんがもともと持っている染色体異常で、防ぎようがありません。

また、無事妊娠が成立したあとも、赤ちゃんの染色体異常が心配になるかもしれません。40代は若い人よりその発生率が高くなります(40歳で100人に1人程度)。羊水検査は染色体異常の有無がほぼ正確にわかりますが、せっかく妊娠した命を大切にしたいと思うものだし,検査には流産のリスクもありますので、多くの人がとても迷います。

2013年から一部の認定施設で臨床研究として始まったNIPT(新型出生前診断)は、血液検査で流産の心配がない検査です。陽性と出ても確定診断にはなりませんが、羊水検査を考えている場合は、まずこの検査を受けてみるのもひとつの選択肢です。胎児超音波の専門医に診てもらう方法もあります。

心の中で不安を大きくしないで

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自信こそ、明るい出産の決め手。
40代の妊娠生活は、こうしたハードルをクリアしていくことになります。そのためか、外目には元気そうにしていても、やはり心の中では不安の大きい方が多いようです。

でも、心配しているときりがありません。妊娠できて流産もなかったらそれだけの力が赤ちゃんにあったということで、問題なく産めてしまう可能性も大いにあります。悪い未来ばかり想像するのは意味がないことです。明るい気持ちで40代出産を乗り越える人は、自分に自信を持つようにしている人です。

さて、お産はどんな感じになるのでしょうか?

今回書いたことについては、40代初産の人も経産の人も同じです。でも、お産については差が出ます。下記から、神奈川・湘南鎌倉総合病院で40代出産の方を調べたデータもご覧ください。

>>40代でも自然に産めるの?


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イラスト 平井さくら

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更新日:2014年12月26日

(公開日:2007年01月24日)

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