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| サブプライムローンは低所得者にとっての錬金術でした。 |
2007年7月末頃、サブプライムローン問題が発生し、サブプライムローンを提供していたアメリカのみならず、世界全体の株式市場が大幅下落しました。今回は、サブプライムローンについて、当時を振り返って解説したいと思います。
サブプライムローンとは?
サブプライムローンとは、米国で利用されているローンの一つで、通常の融資を受けられる人々(プライム層)ではなく、信用力が低い低所得者の人々(サブプライム層)向けのものを言います。このローンには自動車ローンやクレジットカードなどがありますが、米国で話題になっていたのは、これらのサブプライムローンの中でも、住宅向けローンである「サブプライム住宅ローン」のことを指しています。
サブプライムローンは、低所得者層を対象としていることから、返済が滞るリスクを考慮して金利は高く設定されていました。ただし、低所得者は高金利の借金をいきなり返済することが困難ですから、当初数年間の金利は低く設定され、徐々に高くなり、最終的には10%を超える設定になっていたのです。
サブプライムローンはなぜ拡大した?
では、なぜサブプライム層の人々が、最終的に金利が10%を超えるような、このサブプライムローンを利用したのでしょうか?それは、「保有する不動産が値上がりする」という条件で、低金利のローンへ借り換えが望めるからです。つまり、サブプライムローンで購入した不動産の値上がりによって含み益が生まれ、それを担保に低金利の住宅ローンを組み、その資金をサブプライムローンの返済に充てるという仕組みです。
つまり、通常のローンを組むことができないサブプライム層にとって、このサブプライムローンの存在は「不動産価格の上昇」という媒介を通して、通常のローンに借り換えできるという一種の錬金術でした。当時、米国では住宅市場の上昇に伴って、サブプライムローンの利用者は増加していたのです。
次のページでなぜサブプライムローンが問題になったかについて解説します。