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| 繰上返済を使い間違えると大変!? |
過剰な利用は禁物!繰り上げ返済の落とし穴
繰り上げ返済について。もう一度よく考えてみましょう。当然のことですが、繰り上げ返済は手持ちの現金を使います。言い換えれば、手元の現金が少なくなり、急な出費などが発生した場合に使えるお金がない!という状況も起こりうるということです。一般的な住宅ローンでは、一度繰り上げ返済してしまうと、その繰り上げ返済資金はあなたのものではなくなってしまいます。
住宅ローンの返済は通常の返済であろうと、繰り上げ返済であろうと預貯金とのバランスがもっとも重要です。「ご利用は計画的に」というのは、繰り上げ返済の利用にも当てはまります。
繰り上げ返済貧乏地獄にはまる人も!「期間短縮型」
日本人は借金が嫌い!住宅ローンも借金と考えている方は、「期間短縮型」の繰り上げ返済貧乏地獄にはまってしまうケースが多く見られます。特に、何事もしっかりしている女性にはこの傾向が強いかもしれません。
前頁でも解説したように、「期間短縮型」の利息軽減効果は高いです。確かに預金通帳に記載される預金利息と、住宅ローンの支払利息を比べると腹立たしくなりますが、ここは冷静になりましょう。
繰り上げ返済貧乏地獄とは、「期間短縮型」の支払利息軽減効果と期間短縮効果に魅了され、どんどん繰り上げ返済を行ってしまい、急な出費に対応できなくなる状況を指します。また、常に預貯金が少ないため、生活が苦しい感じを持ち続けてしまう人が多く見られます。繰上返済は「生活資金」ではなく「余剰資金」で行うように注意が必要です。
さらに、「期間短縮型」は残り期間が短縮されますので、借換えにも影響することを覚えておきましょう。多くの住宅ローンでは、借換えの際は従前の住宅ローンの残返済期間までとなります。そのため、年収が下がっている場合などには、借換えが難しくなる事態も考えられます。
「返済額軽減型」の活用方法
もし家計が厳しいため「返済額軽減型」を利用しようとするならば、それは少々間違った使い方になってしまいます。なぜならば、前ページで紹介した例に置き換えれば、今100万円の繰上返済をしても、毎月4,000円程度のメリットしか得られないからです。このような状況であれば、繰り上げ返済をするよりも、手元に預貯金を残しておくべきでしょう。
この「返済額軽減型」は長期的な目的のために利用するものと考えましょう。住宅ローンの返済という長期戦に備えるために計画的に使っていくのが「返済額軽減型」です。
将来の支出増の時期に備えて返済額を少なくしておくことのほか、変動金利型や固定金利選択型で、金利上昇のために返済額がアップすることに備えるには「返済額軽減型」が効果的です。
また、景気低迷による収入減や、病気や災害にあってしまった場合などさまざまなリスクに備えておくことも必要です。そのためには、預貯金をしっかり備えておくこととともに、固定支出(ローンの返済もその一つです)も少なくしておくことも効果的です。
一時的な効果で見てしまうと、確かに「期間短縮型」の方が効果が大きいのですが、「返済額軽減型」で返済額が軽減された分も繰り上げ返済にまわし続けることによって、実は、その利息軽減効果の差に大きな違いはありません。
繰り上げ返済の利用方法を十分理解して、初めて余剰資金を賢く使うことができます。住宅ローンとは長いお付き合いになるため、繰り上げ返済の利息軽減効果だけに目を奪われることなく、くれぐれも預貯金とのバランスを重視し、計画的に行ってください。