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たいへんな状況の日本最南端(2ページ目)

日本の最南端はどこでしょう。答えは「沖ノ鳥島」。この島、大変なことになっているのです。しかし、島国日本にとって大切なものを守るために必要なことらしいのです。

執筆者:辻 雅之

1ページ目 【日本の東西南北の果てってどこか言える?】
2ページ目 【最南端、沖ノ鳥島がすごいことになっている!】
3ページ目 【島国日本にとってゆずれない「200カイリ」】

【最南端、沖ノ鳥島がすごいことになっている!】
コンクリートで「岩」をかためて島の沈没を守っている


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 沖ノ鳥島が住むことが不可能なわけ。それはほとんど珊瑚礁で、陸地らしい陸地は畳一畳分もないからです。

そんな陸、というよりどうみても「岩」状態の陸地が、むかしは4つくらいあったらしいのですが、海の波に揉まれて、2つなくなってしまっていたらしいのです。

国連海洋法条約の第121条1項には、このようなことが書いてあります。

「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう。」

珊瑚礁は満潮時には水没してしまう。よって、あとのこりの岩がぽきっと折れたら、島が消滅してしまう。こりゃたいへんだということで、のこりの2つの岩を、コンクリートで固めてしまいました。

 これで、日本最南端の「領土」は、守られているわけですね。

とはいえ、こんな小さな島を巨額の費用をかけて守って、いったいなんの意味があるのでしょうか。あるんですね、大事な問題が。
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