外国人に聞いた「和食の場で、自分の香水や洗剤のにおいに気を付ける?」
フード・ライター/トラベル・ライターでイタリアとアメリカのハーフ、キアラと申します。みなさんは、外国人が和食に対してどう思っているか、考えたことはありますか? All About Japanの外国人ユーザーに聞いたアンケート結果(※)によると、海外での和食の人気は高く、その理由として「五感で楽しめる」といった点や「旬の素材と香り」などがあります。同時に、せっかくの和食の味や香りが、周囲の香水や柔軟剤のにおいで打ち消されてしまうケースがあることも見えてきました。
提供:サラヤ株式会社
全員が「和食が好き」と回答

海外で和食が人気なのは、ユネスコ無形文化遺産に登録されたことだけではなく、日本の料理が健康的でおしゃれだというイメージもあり、一定の評価を集めています。この点はアンケートの結果にも明確に表れています。なんとアンケートの回答者全員が「和食が好き」と答えました。その理由を聞くと3つのパターンが見えてきます。
外国人にとって和食が好きな理由の一番のポイントは「料理の見た目とプレゼンテーション」です。味だけではなく、五感で楽しむことができるのはやはり魅力的で、その点が日本や日本人に対して持つイメージにつながっているようです。
2つ目のパターンは、あるフィリピンのユーザーの声が象徴していました。「何にでもアート(非常に細かく丁寧で芸術的なもの)が含まれているところが日本を好きな理由です。身近で当たり前のものに対しても細心の注意を払っているのが素晴らしい事だと思います」とのこと。
他の主な理由としては、「きめ細やかな料理方法・盛り付け」や「旬の素材の香りと味」などが挙げられていました。
和食は刺激的な味付けではなく、材料の独特な味を大切に守り、きめ細やかな調理方法と味付けでさらに素材独特の味を引き出します。アンケートに回答した女性の一人は「自分にとって和食は、食べるというよりむしろ嗜むという次元のものです。食べながらどんどん新しい味を発見できるのが楽しみです。和食の味は、味付けされているというよりも、むしろ食材の自然な味を引き立てている」と言いました。

Q1)和食(寿司も含む)は好きですか?
においが食事に影響?「知らなかった、けどそうかも」が86%
アンケートには、繊細な香りを持つ和食への愛あふれる回答がたくさん集まっていましたが、和食を食べる際のマナーへの理解はそれほど浸透していないように感じられます。
外国人でもお箸を使えるのが一般的になりつつあるので、料理の味を100%楽しむことのほうに関心が移ってきています。
香水や洗剤のにおいが食事に影響を与えることを始めて知った人は多かったようです。アンケートに回答した外国人のうち86%は「考えたことがない、でも確かにそうかもしれない」や「知らなかった、これから気を付ける」と答えました。

Q6)日本の和食店に行くとき、香水や洗剤の香りに配慮しようと思いましたか?

フレンチ、イタリアン、他の高級グルメにも同じように言えることですが、和食は素材の味・風味・香りを活かす料理が多いため、特に香水や洗剤が及ぼす影響が大きいと考えられます。
国によってはそもそも無香料の洗剤がないため、香料の入った洗剤を使いたくなくても他の選択肢がないケースもあるようです。インドネシアのユーザーは「だって、インドネシアではすべての洗剤と柔軟剤に香りがついているんだもの」とコメント。
日本でもフローラル系の強い香りの柔軟剤は多く、一番ベーシックな洗剤でも石鹸や「フレッシュ」と呼ばれている香りが自然と洋服に付きます。「ヤシノミ洗剤」のような無香料の洗剤は、食事の場はもちろんのこと、職場など周りへの気配りが求められる環境においても、便利ではないでしょうか。
「強いにおいで気持ち悪くなった」4割以上が経験

Q10)日本人は香りの面においても、まわりの人の気持ちを考えて行動していると思いますか?

Q11)日本人は香りに関して、周囲に配慮していると感じますか?
多くの外国人は日本人に対して「周囲に対する気遣いをする」というイメージがありますが、今回のアンケートによると88%の外国人がこれに共感しています。日本人は香りに気を付けていると感じている外国人もほぼ同程度です(86%)。そして、香水や香料入りの洗剤など、何かしらの香りを身につけている外国人は60%以上いました。
アンケートの参加者の中には、やはり香水と柔軟剤が手放せない存在であると言う声も。「いい香りで人に好かれる」や「ちょっとしか使わないから大丈夫だと思う」という意見を持つユーザーもいれば、「強すぎる香りの問題」をそれほど感じていないユーザーも多くいました。

Q4)あなたは普段、香水や人工香料入りの洗濯洗剤・柔軟剤などを使っていますか?

しかし、もう少し詳しく聞いてみると、他人のにおいで不快な経験をしたユーザーは少なくないのです。アンケートの回答者のうち4割以上は「強い香水や柔軟剤のにおいのせいで気持ち悪くなったことがある」と回答。
「強すぎる香水や柔軟剤のにおいによって、独特の香りや味付けが魅力的なメキシカン料理が台なしにされてしまった」「レストランが使っていた洗剤で頭痛がした」など、強い香りによる影響があることがわかりました。

「他の人に不快な思いをさせないように体臭を消そう」と、一生懸命香水や香料入りの洗剤を利用することは“周りへの気配りをする日本人の姿勢”として素晴らしいと思いますが、香りに慣れた外国人でさえも強すぎるにおいには抵抗を示す人がいることも事実。
これが日本であればなおさら、知らない間に柔軟剤・洗剤のきつい香りで周囲に迷惑がかかってしまうこともあり得ます。 “和食などの素材の味や風味を生かしている食事を楽しむ”ことと“香りで周りの方に不快な思いをさせない”ことを両立するには、無香料洗剤が最適と言えるでしょう。