コーヒー専門店の壁に映し出された、トップバリスタの想い(Vol.1)

居住空間の視点から家電の在り方を考え、暮らしに新たな体験をつくりだすソニーのコンセプト「Life Space UX」と、独自のコンセプトやこだわりを“空間”に反映し、ひときわ輝きを放つ「コーヒー専門店」。その両者のコラボレーションによって生まれる“どこまでも自分らしく、心地よい空間”の魅力を連載で紹介します。

提供:ソニー株式会社

Vol.1は古本の街、そして純喫茶からジャズ喫茶まで幅広いコーヒー文化が根付く、神保町『GLITCH COFFEE&ROASTERS(グリッチコーヒー&ロースターズ)』。2015年の創業ながら、日本国内はもちろん、すでに世界中からその味を求めて多くの人たちが訪れている同店。コーヒー好きを夢中にさせる味わいの秘密と、居心地のいい空間の演出方法を探ってみました。

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バリスタにとっての舞台となるドリップカウンターには、GLITCH COFFEE&ROASTERSならではの写真がソニーのプロジェクターで投影される

世界基準のスペシャルティコーヒーが飲める専門店

地下鉄が3路線も接続する神保町は、どの出口を利用するかによって風景も変化。今回訪れた『GLITCH COFFEE&ROASTERS(グリッチコーヒー&ロースターズ)』は、オフィスビルが多いエリア(A9出口)に位置しています。そこから2分ほど歩けば、これまでの固定概念をくつがえす浅煎りコーヒーが愉しめるのです。

店主の鈴木清和さんは、かつて世界最年少でバリスタ世界チャンピオンとなった、ポール・バセット氏の日本第1号店から約12年間働き、本国オーストラリアを中心に世界のコーヒートレンドを吸収。そして2015年、この地に自らの理想をつめ込んだお店を出店させました。

コーヒーは浅煎りのため、黒というよりも赤茶色で抽出されます。“コーヒー豆のジュース”ともいえる味わいに驚くはず。

コーヒーは浅煎りのため、黒というよりも赤茶色で抽出されます。“コーヒー豆のジュース”ともいえる味わいに驚くはず。

「美味しいコーヒーを目指すうえで、僕が大切にしていることは、味の産地表現がしっかりとできているか。飲んだときに生産国がわかるだけでなく、さらに細かいエリアまでわかることが大事なんです。そのために、できる限り浅煎りにして豆本来の味を引き出すよう心がけています。松坂牛など、各地のブランド牛を食べ比べる際も、ウェルダンではなくレアで焼きますよね? それと同じで、焙煎の段階で熱を入れすぎたり、こげないようにしています。

この考え方は、世界のスペシャルティコーヒーにおいてのベーシック。コーヒーには世界基準の濃度というのがあって、うちもすべて濃度計で測っています。基準を設けることで個人的な味覚に左右されず、仕入れた豆の個性をしっかりと把握、そして比較することができるんです」。

古いビルの1Fに位置する『GLITCH COFFEE&ROASTERS』。床や壁面はもともとあったものを生かし、そこにアンティークのインテリアがセンスよく配置されています。

古いビルの1Fに位置する『GLITCH COFFEE&ROASTERS』。床や壁面はもともとあったものを活かし、そこにアンティークのインテリアがセンスよく配置されています。

いいものを伝えるためには、インテリアもシンプルに

海外からやってくるコーヒー好きも「クレージーだ!」と評するほどの浅煎り。しかし、酸味がきついわけではなく、フルーティさや爽やかさを感じる新感覚の美味しさ。そんな引き算から生まれる美学は、店内のシンプルなインテリアからも感じることができます。

「いいものを伝えるには、省かないと難しいですよね。ですから、インテリアもシンプルなほうがいい。それによって、自分の好きなものが引き立ってくる。僕は流行り廃りのあるものが好きではないので、店内のテーブルや椅子などはアンティークで揃えました。同時に、日本らしさをアクセントに入れようとも考えました。カウンターの壁は昔の銀行みたいに玉石を敷いてみたり。床はもともとあったものを活かしています。真鍮の目地棒が入った床は、いまではほとんど見ることができないですから」。

「真鍮とブラックの組み合わせが好き」と語る鈴木さん。アンティークが持つ懐かしさだけでなく、そこにモダンさをうまくプラスしているのが魅力です。

「真鍮とブラックの組み合わせが好き」と語る鈴木さん。アンティークが持つ懐かしさだけでなく、そこにモダンさをうまくプラスしているのが魅力です。

壁面の白はキャンバスをイメージ。お客さまのカラーが店内を彩るという思いがあるのだとか。そんなシンプルな空間に腰を下ろすと、つい長居をしてしまうほど。

「サードウェーブコーヒーで主流のドリップコーヒーは、実は日本発祥なんです。海外はエスプレッソマシーンがベーシックですからね。僕は日本の喫茶店文化をリスペクトしているので、カウンターは絶対に作りたかった。また、湯呑みのようなデザインの日本製のコーヒーカップを使ったり……。和を意識しすぎてしまうと、和カフェみたいになってしまうので、さりげなく。神保町を選んだのも、歴史があって、落ち着いた街だからです。その雰囲気を大事にしたいので、あまり手を入れすぎず、経年変化をそのまま愉しめるような店内にしています」。

オーダーをして、美味しいコーヒーができるのを待ちながら映像を楽しむ。そこから新たなコミュニケーションが生まれることも多いのだとか。

オーダーをして、美味しいコーヒーができるのを待ちながら映像を楽しむ。そこから新たなコミュニケーションが生まれることも多いのだとか。

空間に映像を映すことで広がる可能性

カウンターの奥で、店舗のロゴや、スペシャルティコーヒーの豆が持つフレーバーをカテゴライズした、コーヒー・テイスターズ・フレーバーホイールを投影しているのがソニーのプロジェクター

「壁に絵を描いたり、メニューを描いたりすると消せないですよね? でも、プロジェクターなら、そのときどきで伝えたいことを変幻自在に表現できます。カウンターでの会話だけでは伝えきれないことも多いんですよ。でも、映し出されたフレーバーホイールを見たお客さまが、”これなんですか?”と質問されることもありますし、コミュニケーションが広がるんです。今後は、産地の農園の写真を映したり、スタッフ募集の告知をしたりもできるかもしれないですね。あとは、閉店後にプロジェクターで映像を流し続ければ宣伝にもなります。これから、やってみたいことは色々ありますね」。

ちょっとした作業スペースにコンパクトなプロジェクターを置き、フレーバーをカテゴライズした、世界基準のコーヒー・テイスターズ・フレーバーホイールを投射。

ちょっとした作業スペースにコンパクトなプロジェクターを置き、フレーバーをカテゴライズした、世界基準のコーヒー・テイスターズ・フレーバーホイールを投射。

常に新しいアイデアや価値を生み出す鈴木さんの瞳には、ソニーのプロジェクターはどのように映っているのでしょう。

「すごくいいですよ、まずはデザインがいい。うちのインテリアにもフィットします。また、小さいので邪魔にならないですし、ポータブルでバッテリー内蔵なので好きな場所にすぐ移動できる。よく6人くらいのセミナーをやるのですが、そういう場所にも気軽に持っていけますしね。プロジェクターで映してしまえば、紙に出力していく必要もなくなりますし、音が出るので動画も共有できる。あと、ここの壁に絵を描こうかなと思ったときに、まずは投射してイメージを掴むことができたり、どんどんアイデアが生まれます」

スピーカーはもちろん、バッテリーも内蔵されているので、片手で好きな場所に移動することができます。

スピーカーはもちろん、バッテリーも内蔵されているので、片手で好きな場所に移動することができます。

『GLITCH』の名前には、G=グローバル、L=ライフスタイル、I=イノベーション、T=チーム、C=カスタマーサービス、H=ハイクオリティという思いが込められているのだとか。また、グリッチにはシステムのバグという意味も。

鈴木さんは、常に突然変異ともいえるバグを大事にしています。そのため、新しいスタッフには何も教えずに一度ドリップをさせてみたり、自分で考えてやってもらったり。そんなとき、たまに思いがけず美味しいものが生まれたりすることがあるそう。このソニーのプロジェクターもまた、コンパクトでオールインワンゆえに、数多くの実験ができる新感覚の機器。鈴木さんの仕事における姿勢と、相性はぴったりのようです。

夜の交差点に浮かぶのは、プロジェクターで投影された『GLITCH』の文字。店内の雰囲気に自然に溶け込んでおり、思わず入りたくなってしまいます。

夜の交差点に浮かぶのは、プロジェクターで投影された『GLITCH』の文字。店内の雰囲気に自然に溶け込んでおり、思わず入りたくなってしまいます。

店内に映し出された映像は外からも見えるほどくっきり。神保町の近くに寄った際は、価値のある一杯をぜひ試してみて。『GLITCH』では、2週間限定で、プロジェクターのコンセプト、Life Space UXの世界をイメージしたコーヒーを発売予定です。

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◆SONY ポータブル超単焦点プロジェクター『LSPX-P1』

商品の詳細、スペック、価格はこちら>>


お問い合わせ:ソニー買い物相談窓口

TEL:0120-777-886

URL:http://www.sony.jp/life-space-ux/


<撮影協力>

GLITCH COFFEE&ROASTERS

東京都千代田区神田錦町3-16 香村ビル1F

http://glitchcoffee.com/

Writing:Eizaburo Tomiyama, Photo:Kenichi Yamaguchi (JAMANDFIX)