特技やキャリアを生かして、世界で活躍しよう!

海外で活躍するには、特別な才能やキャリアが必要。とても自分には無理だ……と思っていないでしょうか。実はそうとは限らないのです。今までの職歴や経験は、もしかしたら世界のどこかでとても望まれているものかもしれない。必要とされる喜びを、味わってみませんか?

提供:青年海外協力隊事務局(独立行政法人国際協力機構)

世界各国で約2,000人が活躍中の「青年海外協力隊」って何?

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写真提供:【左上】Mika Tanimoto / JICA【右上】Shinichi Kuno/ JICA【左下】Kenshiro Imamura/ JICA【右下】Mika Tanimoto / JICA

青年海外協力隊は、日本政府の ODA(政府開発援助)としてJICA(ジャイカ、独立行政法人国際協力機構)が実施するボランティア事業のひとつで、20~39歳が対象。青年海外協力隊員は開発途上国や海外の日系人社会からの要請を受けて海外に派遣され、現地の人々とともにさまざまな問題を解決していきます。

毎年春と秋に募集が行われ、現在、世界約70カ国で約2,000人の青年海外協力隊員が活動しています。自分の持っている技術や知識・経験を生かして開発途上国の人々の役に立ちたいという強い志をもち、原則2年間、現地の人々と生活を共にしながら、その国・地域に合った方法で、生活の向上をめざすのです。

2016年、青年海外協力隊はアジアのノーベル賞ともいわれる「ラモン・マグサイサイ賞」を受賞。この賞はマザー・テレサやダライ・ラマ14世も受賞しているもので、青年海外協力隊のこれまでのアジア地域の経済や社会への発展への貢献が認められたものといえるでしょう。

土木からIT、スポーツまで、生かせる経験は幅広い!

このように説明すると「特別な資格やキャリアが必要なのでは」と思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

青年海外協力隊では、約120もの分野で選考が行われています。看護師や自動車整備など特別な資格や免許を必要とするものだけでなく、これまで経験してきた職業や、長く続けてきた趣味がそのまま経験となって生かされるものもたくさんあります。

たとえば、幼稚園や保育園、小中学校や高校の先生をしていたなら、教育の分野で応募できます。メーカーや商社などに勤務していたならPCインストラクターやマーケティング分野で、旅行代理店で働いていた人は観光分野で、農林水産業に就いていた人はその経験を現地で生かすことができるでしょう。デザインや美容師といった「手に職系」も募集されています。

得意分野という視点で、スポーツや音楽、写真や料理といった分野でも応募できます。プロを目指すようなレベルでなくてもいいのです。中学校や高校の部活の経験が、子どもへの指導やチームワークの大切さを伝える際にとても役に立ったと語る経験者も少なくありません。

活動の内容は、今まで誰もやったことがない新しいことへの挑戦がほとんどです。求められているのは、決められた仕事をいかにうまく遂行するかではなく、何が問題かを見極め、「自分だったらどうやって進めるか」を積極的に考え、困難に直面しても粘り強く進める強い意志です。異なる文化の中に飛び込む勇気、「自分にしかできないことがきっとある!」という意欲こそが、選考では最も大切にされるのです。

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ボランティア経験は帰国後のキャリアアップにも

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写真提供:【左】Shinichi Kuno/ JICA【右】Miki Tokairin / JICA

JICAでのボランティア活動は世界各国の人々の力になるだけでなく、自分自身を大きく成長させるチャンスでもあります。

青年海外協力隊に参加した人の多くが「現地での経験が帰国後のキャリアアップに役立った」と報告しているほか、自分の新たな可能性を見つけてキャリアチェンジ(転職)に成功した人もいます。日本を出たことでさまざまなニーズがあることに気づいてビジネスを立ち上げた人や、国際協力の道に関わり続けることを決めた人も大勢います。

また、「人生の幅が広がった」「視野が広くなった」「何事にも積極的に向き合うようになった」「他人とうまく信頼関係を築けるようになった」など、人間力の向上を語る人も少なくありません。

興味深いのが、ほとんどの人が「最初はうまくいかなかった」と振り返ること。今までの常識や経験が通用せず、プロジェクトが暗礁に乗り上げたり、地元の人や他のボランティアと協力できずに孤立してしまった経験を、貴重なものとしてあげます。そうした経験があったからこそ、「どうにかしなくては」と必死に頑張れたし、それまでの価値観を打ち破ることができたと言うのです。

日本にいてはなかなかできない体験。また、たとえ海外に出ても、留学や出張という立場では味わえない真の成長の機会を得られるのが、青年海外協力隊なのです。

選考から出発まで。手厚いサポートで安心して渡航

それでは、青年海外協力隊員になるには、どのようなプロセスがあるのでしょうか。簡単に紹介します。

青年海外協力隊事業を担当しているJICAでは、書類選考と面接の二段階で応募者の選考を行います。

書類選考は応募書類の内容に基づき、技術・語学・健康について審査します。書類選考を通過した応募者に対して、面接が行われます。面接は人物面接・技術面接の二回。人物面接では、表現力、積極性、適応力、協調性など、協力隊員としての適性をチェックします。技術面接では、応募した分野について指導できる能力があるかどうかを判断しており、分野によっては実技試験もあります。しかし、前述したように知識や経験だけが選考の基準ではないので、これだけは人に負けないという自信や、活動にかける熱意などを積極的にアピールしましょう。

さらに健康診断などの確認を経て、派遣される国と時期が決まり、合格者が決定。「青年海外協力隊候補生」として派遣前訓練に臨みます。70日間の合宿訓練で、語学や技術研修のほか、途上国での健康管理方法、派遣国の文化や歴史、治安・防犯対策などもしっかりと教えてもらえるので、安心して渡航することができます。訓練を修了したら晴れて「青年海外協力隊員」になり、出身自治体への表敬訪問等を済ませて、いよいよ出発です。

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説明会は募集期に全国で開催。興味がある方はぜひ!

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JICAでは春と秋の募集期に合わせて全国でボランティア体験談&説明会を行っています。青年海外協力隊の活動を終えて帰国した先輩たちから話を聞けるほか、疑問や不安を解消するチャンスです。もちろん応募書類も入手できます。

参加無料、予約不要で入退場も自由なので、興味がある人は気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

説明会の情報はこちらから
(参加無料・予約不要・入退場自由)