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素通りさせない店の味 ふくちゃんラーメン

新横浜ラーメン博物館に、12年かけて交渉した店が登場します。博多の人気店・ふくちゃんラーメン。不便な場所にあるのに行列ができる超人気店、しかも支店はラー博だけという、かなり気になるラーメンです!

田辺 紫

執筆者:田辺 紫

横浜ガイド

ラー博全景
ラー博全景・昭和の夕暮れの町に新店登場
新横浜ラーメン博物館(ラー博)に2004年8月3日、12年かけて出店交渉したという博多のラーメン店が登場! 2004年に入って3軒目の新店となるふくちゃんラーメンです。不便な場所にあるにもかかわらず、行列が絶えないという超人気店、しかも支店はラー博だけという、聞くだけでおいしさを予感させます。そんな衝撃のラーメンを味わってきました!
※この記事は2004年8月の情報です。メニューや料金は変更になる場合がありますので、ご了承ください。

ふくちゃんが素通りさせぬ店の味

ふくちゃん看板
看板のキャッチフレーズは常連さんがふくちゃんラーメンに捧げた言葉
ふくちゃんラーメンのはじまりは、昭和49年。長浜の屋台で腕を磨いた初代・福吉光男さんが福岡の百道に店を構えました。(それで、ふくちゃんなんですね)当時から人気店で、繁盛していたそうです。その人気もつかの間、昭和55年に初代が病気となり、急きょ、奥さんの妹のご主人である榊順伸さんが2代目として跡を継ぐことになったのです。

とはいえ、順伸さんは普通のサラリーマンで、ラーメン作りの経験はありませんでした。会社の帰りに毎日店に通い、先代からつきっきりで指導を受けたといいます。「繁盛しているお店なので、自分に代わったから味が落ちたとは言われたくなかった」と努力した結果、再び人気を取り戻しました。看板に書かれている「ふくちゃんが素通りさせぬ店の味」は、常連客がふくちゃんラーメンに捧げた言葉。人気のほどをうかがわせるエピソードです。

しかし、人気が出るにつれ、お店には長い行列ができ、近隣からクレームが出はじめたのです。そこで、2代目夫婦は苦悩の末、移転を決意しました。博多から車で30分ほどかかる閑静な住宅街、電車も通っていない不便な場所でひっそりと営業をはじめました。そこは余計な気苦労がなくなり、ラーメン作りに集中できる場所でもあったのです。ふくちゃんラーメンを食べるためにそこへ行く、「わざわざラーメンを食べに通う店」として新たな地位を築いたのでした。

苦悩の末にラー博出店決定!

現在、ふくちゃんラーメンを切り盛りしているのは3代目となる順伸さんの息子伸一郎さん。店を継ぐ決心をして修行していたある日、順伸さんが突然倒れたのです。突然の事態に、兄弟の美子さん(長女)と伸江さん(次女)も手伝うこととなりました。

ふくちゃん外観
家族の熱い思いがこもったラー博店の入り口
今回、ラー博店長となるのは伸江さん。実は、ラーメンとはちがう道を歩み、苦労して自分のお店を構えていたのです。ラー博出店話が舞い込んできて、具合が悪くなる父、苦悩する母のことを思って自分のお店をたたみ、ラー博店出店を決意したのです。「出店するからには絶対1番をとります。そうじゃなければ、自分が店をやめてお客さまを裏切ってまで決心した意味がありませんから」と伸江さんは言います。

そんな家族の熱い思い、そして12年もかけて交渉したラー博の熱意がこもっている「ふくちゃんラーメン」。どんな味なのでしょう。続きは次ページへ! (引っ張ってすみません……)

 
にわか(左)や山笠(右←おそらく)など、天井や壁には博多名物が描かれています
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