チャリンカーとは
チャリンカーという言葉を知っていますか?これはネットオークション上で、自転車操業的な出品を繰り返す人たちのことを言います。入金をあてにして、商品を出品し、落札されてから商品を調達します。【自転車操業】
自転車は止まれば倒れるという所から、無理にでも仕事を続けて、
資金のやりくりをしなければつぶれてしまう、不安定な経営状態。
(愛用の新明解国語辞典(三省堂)初版本より)
もともとある、自転車操業という言葉から、チャリンカーという言葉が生まれました。この呼び名は、悪い意味で使われる事が多く、老舗などで、注文を受けてから制作をする受注販売どは分けて考えるとよいでしょう。
チャリンカーの手法
チャリンカーは購入していない商品を、カタログなどから情報を得て出品。落札されてから商品を買いに走ります。
- パンフレットなどから商品を抜粋する
- 市販価格50,000円のデジカメを出品
- 55,000円で落札される
- 家電量販店に買いに行く
- 50,000円でデジカメを購入
- ポイントが10%自分のカードにつく
- 落札者に配送
これで5,000円の現金と、10%の5,000円分のポイントが手に入り、儲けになります。出品時に商品が必要ないので、一度に大量の出品が可能です。20件の出品をすると、20万円の儲けとなります。(ポイント含む)オイシイ商法ですね。
危険なチャリンカー商法
オイシイ商法であり続けるためには、限定販売などでお買い得品を手に入れたり、安く仕入れるための仕入れルートが必要です。それがない場合は下記のように詐欺師へと転落しかねません。
- パンフレットなどから商品を抜粋する
- 市販価格50,000円のデジカメを出品
- 40,000円で落札される
- 家電量販店に買いに行く
- 50,000円でデジカメを購入
- ポイントが10%自分のカードにつく
- 落札者に配送
これで10,000円の出費と、10%の5,000円分のポイントが手に入ります。20件の出品をすると、20万円の赤字です。ポイントを考えても10万円の赤字になります。
通常の仕入れ(量販店で購入)をしていては、利益はなかなか見込めません。量販店で購入していては利益が出ず、資金が回らず、商品を送ることができなくなります。このように、最初は悪気がなかったのに、結果的に詐欺となってしまったケースも、数多くあるのではないでしょうか。
確信犯詐欺師(チャリンカー)
確信犯的詐欺師は、このままいけば将来的に破綻することがわかっていて取引を続けます。というよりも、破綻することを目的に、詐欺をはたらくつもりで、出品を続けていきます。そして最後の詰めの段階で、飛んでしまいます(商品を送らず、落札者からの入金を持って逃げる)。
- パンフレットなどから商品を抜粋する
- 市販価格50,000円のデジカメを出品(ここまでは費用:0円)
- 40,000円で落札される(ここで40,000円プラス)
- 家電量販店に買いに行く
- 50,000円で購入(ここで50,000円-40000円で、マイナス10,000円)
- ポイントが10%自分のカードにつく
- 落札者に配送
3までの間はお金が手元にあります。5でマイナスになるので、3で入金された段階で逃げます。お金をもらって商品を購入発送しないわけです。チャリンカーの確信犯は、最後のタイミングで、できるだけたくさんのお金をだまし取れるように機会を狙っています。
- よい評価がたまった
- クリスマスや新入学時のイベントに合わせて
詐欺師は人の心理につけ込むことも忘れません。