ICレコーダーの選び方やオススメ機種を以前のガイド記事で紹介したが、今回はもっと“欲張り”なモデルを紹介しよう。ICレコーダーはPCに手軽に取り込めたり、再生速度を変えながら単体で音声を確認できるなどと便利なのだが、近年流行していて価格の下落が激しいMP3プレーヤーに比べて割高感がある。
MP3プレーヤーとしても使えるICレコーダーもあるのだが、やっぱりちょっと高めだ。そこで「MP3プレーヤーとしても使えるICレコーダー」ではなく、「ICレコーダーとしても使えるMP3プレーヤー」の選び方を紹介しよう。
多機能化の進むMP3プレーヤー その中でボイスレコーダー機能に注目!
MP3プレーヤーと言えば、出先で音楽を聴く人のほとんどが使う機器だろう。携帯CDプレーヤーでもFMラジオ機能を搭載するモデルなどはあったが、最近のMP3プレーヤーはかなり多機能化が進んでいる。FMチューナーやボイスレコーダー機能、USB端子に接続することでUSBメモリーとして使えるUSBマスストレージ機能、カラー液晶を搭載するモデルでは動画プレーヤー機能を備えるものもある。その中で注目したいのがボイスレコーダー機能だ。MP3プレーヤーをICレコーダーとして使う場合の条件を以下に挙げてみた。
・最低512MB以上のメモリー容量
・ボイスレコーダー機能の音質に注意
・バッテリー駆動時間は20時間以上が目安
シリコンタイプのSIGNEO「SN-F100」。256MB、512MB、1GBモデルを用意する。512MBモデルの実売価格は5980円、1GBモデルは7980円。ボイスレコーダーの録音形式はWAVで、サンプリング周波数は8、11、16、22、32KHzに対応する |
まずはメモリー容量に気を付けてほしい。MP3プレーヤーでは128MB搭載モデルや256MB搭載モデルなどさまざまなメモリー容量のモデルがあるが、128MBでは1曲4MB(ビットレート128kbps、5分程度)として32曲程度しか入らない。256MBでも64曲程度で、フルアルバム5~6枚といったところだ。ICレコーダーとしても256MB程度のメモリーがほしいところなのに、この程度のメモリー容量でMP3プレーヤーと棲み分けるのは不可能といっても過言ではない。
そこで、最低限でも512MB、できれば1~2GB程度のモデルをオススメしたい。もちろんSDメモリーカードスロットなどを搭載し、カードを入れ替えられるモデルならその限りではない。だがSDメモリーカードスロットとボイスレコーダー機能を備えるモデルは非常に少ないので、「512MB以上のシリコン(フラッシュメモリー搭載)タイプ」か「1GB以上のHDDタイプ」がオススメだ。