●外部メモリーを利用できればベターだが……
三洋電機の「DIPLY TALK HDR-B5GM」は、5GB HDDを内蔵し、SDメモリーカードスロットも搭載する。録音時間には全く不安はないが、実売価格4万9800円と高いのが難点 |
本当は、筆者としては外部メモリーに記録する「外部メモリー型」、特にSDメモリーカードに記録するモデルをオススメしたいところ。SDメモリーカードは現在1GBで3000円を切る価格にまでなっており、音楽や動画などさまざまなデータを記録する媒体として手軽になっているからだ。外部メモリー型は、PCのメモリーカードスロットなどに挿入すればすぐにデータを読み取れる。だが外部メモリー型は高性能モデルにいくつか残っているだけで主流から完全にはずれてしまっているので、メモリーを内蔵する「内蔵メモリー型」の中から、データの取り出しが簡単にできるモデルを選びたい。そこで先ほども紹介した「ダイレクト接続モデル」をオススメするというわけだ。
メモリー容量は、64MBモデルや128MBモデルなどもあるが、少なくとも256MB以上の容量を備えるモデルを選びたい。各モデル「最大○×時間録音」といった文言が並ぶが、実際には「LPモード」や「SPモード」などといった長時間(低音質)モードの場合、音声を聞き取れない場合が多い。会議室で遠くの席からしゃべっている人の声など、長時間モードではかなり厳しいと言える。できるだけ高音質で記録しておきたいとなると、128MBでは少々心許ないといったところだ。
●外部入力端子もあれば便利
ステレオマイクを内蔵し、マイク入力端子を備える松下電器産業の「RR-US900」。実売価格は2万4800円 |
もう一つハードウエア的にこだわるとしたら、外部入力端子だろう。ICレコーダーの場合、内蔵マイクと外部マイクではかなり音質の違いが現れる。特に内蔵マイクがモノラルの場合はその傾向が顕著だ。会議室などで多くの人がしゃべっている場合、後で「この発言は誰がしゃべったんだろう?」などと分からなくなることがある。外部ステレオマイクを使っていれば音に立体感があるので、どのあたりでしゃべっているのかを音から判断することができるのだ。
外部入力端子の便利な点は、高音質マイクを使えるだけではない。例えばコンベンションなどのイベントやセミナーで同時通訳レシーバーを利用する際に、ヘッドホン端子を経由してICレコーダーの外部入力端子に接続すれば、レシーバーで受信した音をクリアに録音できる。ICレコーダーのヘッドホン端子にレシーバーのヘッドホンを接続すれば、音声を聞きながら録音もできる。
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