PDAとしても使える世界最小・最軽量のWindows PC
VAIO type Uはインテル製CPUを搭載するWindows XP対応PCとして世界最小・最軽量を実現した(2006年6月時点、ソニー発表)モバイルPCだ。サイズは幅150.2×厚さ32.2×高さ95mmで、重さは約520g。ハードディスクの代わりに16GBのフラッシュメモリーを搭載する「ゼロスピンドルモデル」の場合、約492gという軽さを実現している。
ちなみにスピンドルとは駆動部分の回転軸のことで、光学ドライブを搭載しないモバイルノートの場合はHDDだけが駆動するため「1スピンドル」、HDDと光学ドライブを搭載する場合「2スピンドル」と呼ぶ。そのHDDさえも搭載しないから「ゼロスピンドル」というわけだ。駆動部分をなくせばバッテリー駆動時間を延ばせるだけでなく、衝撃によるディスクの破損といったことも避けられる。モバイル機には最適なのである。
話題を元に戻そう。“軽さを実現”と述べたが、それはあくまで「Windows PCとして考えると」という注釈が付く。VAIO type UをモバイルPCとして注目している人もいれば、PDAとして注目する人もいるだろう。だがモバイルPCとしてはかなり軽いが、PDAとして考えるとかなり重い。またあくまでもWindows XP搭載機なので、Windows MobileやWindows CE、Pocket PCといったPDA向けOS搭載のPDAとは使用感がかなり異なる。PDAとしての使い勝手を第一義に求める人にはオススメできない。「PDAとしても使えるWindowsモバイルPC」というのが筆者の印象だ。
VAIO type UとW-ZERO3の大きさ比較。キーボードを引き出してみると大きさにあまり違いがないようにも見えるが、実際には一回り大きいという感じだ |
ちなみにW-ZERO3の重さは約220g。サイズは幅130×厚さ26×高さ70mmで、VAIO type Uよりも一回り小さい。これでも筆者が以前にメインPDAとして使っていた「mio168」(約146g)に比べて大きくて重く、使いづらくなったという印象を強く受けた。毎日肌身離さず持ち歩くPDAの場合、数十グラムでもかなり重く感じてしまうのだ。そのW-ZERO3の倍以上の重さなのだから、あくまで「PDAとしては」だが、絶望的な重さと言ってもいい。
>>NEXT ポートリプリケーターも付属し、小さくても実力は十分!